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チャクイウ・ホー騎手に特別インタビュー! 「正直、香港でも…」大注目騎手の本音に迫る/第1回

  • 2022年08月09日(火) 18時03分
海外競馬通信

▲レパードSでJRA重賞初勝利を挙げたホー騎手(撮影:下野雄規)


先週のレパードSを7番人気・カフジオクタゴンで勝ったチャクイウ・ホー騎手。昨春には同じく矢作芳人厩舎のラヴズオンリーユーで香港のクイーンエリザベスII世カップを勝ちました。他にも、香港馬として史上最高獲得賞金を記録するゴールデンシックスティとのコンビでも大活躍中で、いま香港で最も注目を集めるジョッキーの一人と言えます。

そんな彼はかねてより日本での騎乗を切望しており、今年ついに来日が実現しました。7月30日〜8月28日の約1カ月間のみとなりますが、実はこれまでにも休みのたびに日本に旅行に来ていたほど大の親日家でもあるとか。彼の生い立ちから、レパードSを勝つまで密かに抱いていたダートレースにまつわる本音まで、3日連続でお届けします。

(取材・構成=大恵陽子)

競馬に興味を持ったのは競馬学校卒業後?


──昨年、ラヴズオンリーユーでQEIIを勝つなど、日本の競馬ファンにもお馴染みのホー騎手ですが、改めて生い立ちを教えていただけますか?

ホー騎手 小さい頃から動物がすごく好きで、両親が広告を見て「乗馬をやってみる?」と言ったのがきっかけで12歳から乗馬を始めました。

 香港は東京のように都会で、自然があまりない環境なので、馬に乗ることはすごく特別でした。バドミントンとか他のスポーツもやった中で馬に乗るのが一番楽しかったんですけど、香港では馬術のプロ選手というシステムがなく、「馬の仕事」となるとジョッキーという選択肢しかありませんでした。そこで、16歳で香港の競馬学校に入りました。

──競馬は小さい頃からよく見ていたんですか?

ホー騎手 香港では競馬場に入場できるのが18歳からで、子供の頃に行ったことはありませんでした。香港の人たちにとって競馬場は「大人しか行けないところ」という認識です。私自身、馬にしか興味がなかったので、競馬学校に入っても競馬にはまだあまり興味がありませんでした。実際に興味を持ったのは卒業した17歳くらいですかね。

──日本では子供の頃から競馬が好きだったジョッキーが多いですが、また違ったアプローチですね。卒業後は見習いジョッキーとして海外で騎乗されたとか。

ホー騎手 香港ジョッキークラブからニュージーランドとオーストラリアに派遣されて、そこで活躍すれば香港に戻ってジョッキー免許をもらえるというシステムでした。オセアニアに行った時、すでに日本馬は世界で活躍していて、武豊騎手の名前も聞きましたし、フランキー・デットーリ騎手と一緒に国際レースに乗っているのを見て、日本競馬に興味を持ちました。

海外競馬通信

▲競馬に興味を持ったのは17歳ごろとのこと(c)netkeiba.com


「やっと勝てた!」最終レースに勝つのが好き


──来日して最初の騎乗は新潟競馬場でした。どうでしたか?

ホー騎手 芝はとても乗りやすいです。スタートから常にペースが速い印象で、香港は序盤はゆっくり行くレースもあるので、とにかく「スピード!」という感じを最初の週は感じました。直線は内回りだと358m、外回りだと658mと長くて乗っていて面白いです。

 ただ、ダートだとキックバックを受けたくないのと、みんなのポジション取りが激しいと感じました。馬も砂を被りたくなくて、外に外に行く面があって、コーナーもキツくて難しいコースだと感じました。

──そういうこともあってでしょうか、初勝利インタビューで「ダートより芝の方が好き」と話した時にニヤッと笑ってらっしゃいましたね(笑)。

ホー騎手 ダートではスタートから攻めてポジションを取らないといけなくて

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