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【関屋記念・小倉記念予想】今週はサマーシリーズ2重賞! 注目馬の追い切りを徹底解説!!

  • 2022年08月10日(水) 18時00分

ダノンザキッド、非常に充実した調教内容!


 今週は関屋記念、小倉記念が重賞レース。小倉記念はハンデ戦ですから、3勝クラスの馬も格上挑戦して、軽ハンデで一発狙おうというところでしょうか。実際、3回小倉の開幕週に行われたハンデ重賞、CBC賞では48キロが1着、49キロが3着でした。この間に57キロが挟まるあたりが、馬券の難しさでもあるんですけどね(笑)

 今朝10日の追い切りを見ていると、ピースオブエイトに赤い服を着たジョッキーが跨っています。あれ、これは松本大輝騎手じゃないのかなと思っていたら、数分後の追い切りでヒンドゥタイムズに特徴的なヘルメットカラーのジョッキーが騎乗。これがC.ホー騎手じゃないの? と思って、月曜日に発表された斤量を見て納得。ホー騎手ってJRAのホームページに掲載されている自身の体重が53キロ。そりゃあ、ピースオブエイトが53キロならこうなるのかも。っていうか、やっぱり3歳は軽い。

【関屋記念/ダノンザキッド】

 安田記念以来のレースになりますが、追い切りの本数としては、安田記念時よりも豊富。その分、中身の濃い追い切りを多くこなしたという印象を受ける調教になっています。具体的には2週前追い切りの段階で坂路2F24.0秒、1F12.0秒と終いしっかりした動きを見せつつ、1週前追い切りでは坂路2F24.0秒で1F11.9秒。どちらも4Fは51秒台ですから、全体も終いもしっかりした内容です。

 これらの追い切りがあったからこそ、8月7日の週末に4F54.2秒の坂路追い切りで、2F24.4秒からの1F11.7秒。ここまでの負荷を週末にかけたことがないことを考えても、非常に充実した調教内容、そういった解釈でよいと思います。

調教Gメン研究所

非常に充実した調教内容のダノンザキッド(8月9日撮影)


【関屋記念/ディヴィーナ】

 前走ヴィクトリアMは決して悪い調教内容ではなかったと思いますが、11着という結果。やはりGIの格が立ちはだかったということだと思います。8月9日の火曜日に坂路での調整が追い切りのような時計になった点については、実際にその動きを観た印象としては決して悪くありません。

 ただ、最終追い切りが坂路で4F56.6秒という時計になったのは、やはり9日の調整が影響していると思います。それでも終いはしっかりと時計を出していますし、大きく割り引くというところではないでしょう。調整パターンとしてはヴィクトリアMとほぼ同じだけに、あとは重賞であらためての力試しといった感じだと思います。

調教Gメン研究所

9日は追い切りのような時計になったディヴィーナ(8月9日撮影)


【小倉記念/ジェラルディーナ】

 もともと追い切り本数は多くなくてもレースで好走するタイプ。そういった意味では、今回の中9週で4本の追い切りは自身にとってマイナスになるような調教量ではないでしょう。むしろ、追い切り4本すべてが併せ馬を課してきたという意味では強い負荷をかけていると解釈してよいかも知れません。

 最終追い切りは福永祐一騎手が跨って、CWでラウダシオンに先行。相手がいい感じでゴール前迫ってきましたが、手応えはこちらが楽。結局抜かれることはありませんでしたし、3F36.8秒、1F11.3秒という上がりのまとめ方は素晴らしいと思います。あとはこの馬の能力が発揮できる展開になるかどうかでしょう。

調教Gメン研究所

上がりのまとめ方は素晴らしいジェラルディーナ(8月10日撮影)


【小倉記念/マリアエレーナ】

 京都記念の時は左回りを使い続けていた上、最終追い切りが左回りのCWだったので、右回りを懸念しましたが、前走マーメイドSは右回りの続戦で最終追い切りが右回りのCW。今回もレースは右回りですし、右の続戦なら、という感じでしたが、最終追い切りが火曜日のCW。

 ということで、左回りになります。昨夏に小倉を勝った時は2勝Cとはいえ、最終追いがなくても結果が出た馬。という意味では、1週前追い切りでCW6F79.2秒をマークしたことを評価の対象とすべきかも知れませんが、ここがちょっと判断に悩むところです。

調教Gメン研究所

ちょっと判断に悩むマリアエレーナ(8月9日撮影)


【小倉記念/ピースオブエイト】

 当初騎乗予定のC.ホー騎手が53キロでは騎乗できないということで、急遽、松本大輝騎手が騎乗することに。今朝10日の追い切りに騎乗していましたが、その動き自体は非常にいい感じだったかなと思います。古馬3勝Cを追走していましたが、並びかけるまでのスピード感は良かったと思いますし、この馬本来のスピードを見ることができたなあという動きです。

 ただ、今回は中10週で4本の追い切り。見た目にスピードあって、いい動きと判断はできても、中身の部分でどうか。ローテーションが違うので、一概に比較はできませんが、毎日杯は中2週で3本の追い切りを消化。そういった意味で今回の追い切り本数が少ないことは決してプラスではないような気がします。

調教Gメン研究所

動きは良かったピースオブエイト(写真奥、8月10日撮影)


◆次走要注意

・8/7 2歳未勝利【マテンロウプラウド】(3人/2着)

 気分よく先行できたとはいえ、完全に勝ちパターン。最終的には後ろから目標になってしまいましたが、やっと追い切りでの動きの良さがレースでも発揮できた形。これなら次は、でしょう。

[メモ登録用コメント] [芝マイル]最終追い切りが坂路4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<新潟芝1600m>
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
◎最終追い切りが南Wでラスト1F最速ラップ

 今開催が坂路か南Wか、という調教適性でいえば、完全に坂路。先週の日曜日最終レースは坂路の◎に該当した馬が掲示板を独占しました。週末に向けて雨の予報が出ている新潟近辺ですが、そうなれば、より坂路有利だとは思います。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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