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【WASJ】3年ぶりに開催! ワールドオールスタージョッキーズ出場の外国騎手6名を紹介!

  • 2022年08月21日(日) 18時01分
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▲2019年に行われた前回大会の様子(撮影:高橋正和)


8月27日、28日に「2022ワールドオールスタージョッキーズ」が札幌競馬場で開催されます。実に3年ぶりの開催となり、JRA代表騎手7名、地方競馬所属騎手1名、そして外国騎手6名の計14名が夏の北海道を盛り上げます。

今回は出場する外国騎手6名を一挙に紹介! 現在来日中のC.ホー騎手や、お馴染みのC.ウィリアムズ騎手、ミシュリフとのコンビで活躍しているD.イーガン騎手、女性騎手リーディングの獲得経験のある実力派C.パコー騎手など、これを読めば今年のWASJがより楽しめること間違いなしです!

(構成=須田鷹雄)

テオ・バシュロ(フランス)


 いわゆる競馬一家ではなく、父は公務員、母は競馬場の窓口で長年働いていたという。その母に幼少期から競馬場に連れて行ってもらう機会があり、お気に入りの競馬場はクレールフォンテーヌ(ドーヴィルのすぐ近くにある競馬場)とのこと。

 騎手を目指すと決めてからは厩舎でのインターンを経て競馬学校に入学した。G1勝ちが2019年クリテリウムドサンクルーだけということとフランス国外での騎乗が少ないことで日本における知名度はまだないが、2022年シーズンは8月18日時点で勝利度数のリーディング5位。重賞も4勝している。昨年は3位で騎乗数や乗るレースのレベルが違うとはいえスミヨン(4位)を上回った。今後が期待される、勢いのある騎手だ。

コラリー・パコー(フランス)


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▲初来日となる仏の女性騎手、C.パコー騎手(撮影:平松さとし)


 日本でもおなじみミカエル・ミシェル騎手が2018年にフランス女性騎手リーディングを獲得した際に2位だったのがパコー騎手。翌2019年には71勝で自身が女性騎手リーディングを獲得した。2022年は8月18日時点で32勝をあげ勝利度数での総合リーディング23位。フランスの女性騎手はマリー・ヴェロン騎手が独走状態にあるので再度のリーディングは難しいが、パコー騎手もまた主要女性騎手のひとりであることは間違いない。

 2019年のインタビューでは目標として総合リーディング5位に入ること、夢はディアヌ賞(フランスオークス)優勝と語っている。まだ重賞勝ちはないが、2018年にはトゥールーズのリステッド、昨年はドイツ・ハノーヴァーのリステッドに優勝している。

デビッド・イーガン(イギリス)


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▲2021年サウジCをミシュリフで制した際のD.イーガン騎手(c)netkeiba.com


 父ジョン・イーガンは英愛のほか香港などでも騎乗経験のある騎手。母方の祖父はアイルランドの調教師で、2014年に逝去した後はデヴィッドの母サンドラ・ヒューズが厩舎を受け継いだ。

 騎手デビュー後はロジャー・ヴェリアン厩舎所属という環境にも恵まれ2年目に見習騎手チャンピオンを獲得。3年目の2018年にはグッドウッドのG2で初重賞制覇、昨年はミシュリフとのコンビでG1を2勝と順調に出世してきている。恵まれた環境を生かして結果を出している23歳の新鋭だ。

 イギリスでの成績を見ると芝とオールウェザーでほぼ同レベル。好配当はオールウェザーのほうでよく出しており、その経験が初めて騎乗する日本のダートでも生きる可能性はある。


チャクイウ・ホー(香港)


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▲今年のレパードSでJRA重賞初勝利を飾ったC.ホー騎手(撮影:下野雄規)


 英語名ヴィンセント・ホーのほうが現地競馬を経験している日本人ファンには通りがよい。HKJCの競馬学校で養成された騎手候補はデビュー前に南半球で修行するのだが、ホー騎手は日本人にもなじみのあるニュージーランドのランス・オサリバン調教師(騎手時代にジャパンカップ勝ち)のもとで修行。帰国してデビューすると2シーズン目に見習騎手リーディングを獲得した。

 地元出身騎手の代表格的存在で、リーディングローカルジョッキーに送られるトニー・クルーズ賞を2018/19シーズンから3期連続で受賞。21/22シーズンはマシュー・チャドウィック騎手にその座を譲ったが、ゴールデンシックスティとストロンガーでG1を3勝し存在感を示した。

ジェームズ・グラハム(アメリカ)


 アイルランドの名門ジョン・オックス厩舎でキャリアをスタートしたが、厩務員的な仕事がメインで騎乗機会に恵まれなかったため2002年に一念発起アメリカ・ケンタッキー州に渡ったという苦労人。キーンランド競馬場でエクササイズライダーとして働いたのち騎手免許を取得、ケンタッキー州の競馬場のほかフェアグラウンズ競馬場などで地道な成功を収めており、エリスパーク競馬場では2019年に勝利度数での首位騎手を獲得した。

 ホットチャチャ(エタリオウの母)のキャリア後半で主戦騎手を務めており、テン乗りだったレースでいきなりG3優勝。のちに地元キーンランド競馬場で人馬ともに初G1となったクイーンエリザベスII世チャレンジカップステークスを制している。

クレイグ・ウィリアムズ(オーストラリア)


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▲2010年の天皇賞・春他日本でも馴染みの深いC.ウィリアムズ騎手(c)netkeiba.com


 オーストラリアを代表するジョッキーのひとり。日本での騎乗歴も豊富で皆さんもよくご存知だろう。45歳になったが2021/22シーズンもヴィクトリア州のメトロ(主要場)プレミアシップ(リーディング)で3位に入っており、まだまだ健在だ。騎乗技術に長けていることはもちろんだが、研究熱心であることも成績を支えている。

 ファンやマスコミへの対応もフレンドリーで、コメントなども丁寧。オーストラリアでは大レースの2着以下騎手が後検量の直後に数珠繋ぎ式に負けコメントを話す風習があるが、後ろが渋滞するほど丁寧に敗因を語っていることが多い。今回の来日でもファンを魅了してくれるだろうし、日本人騎手にその人間性を見習ってほしい名騎手でもある。

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ジョッキーや調教師など、毎週“旬”な競馬関係者にインタビュー。netkeiba特派員がジョッキーや調教師、厩舎スタッフなど、いま最も旬な競馬関係者を直撃。ホースマンの勝負師としての信念から、人気ジョッキーのプライベートまで、ここだけで見せてくれる素顔をお届けします!

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