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ジャックドールが秋へ向けてセンスの良さを見せつけた一戦だった

  • 2022年08月22日(月) 18時00分

先週の血統ピックアップ


・8/21 札幌記念(GII・札幌・芝2000m)

 4番手を追走したジャックドールが勝負どころでポジションを上げ、直線でパンサラッサとの一騎打ちをクビ差制しました。逃げ馬が控える競馬をして力を出せるのか、というのがジャックドールに課せられた課題でしたが、センスの良さで難なくクリアしてみせました。

 前走の大阪杯は右後肢の落鉄もあって5着。久々の今回はデビュー以来最高となる516kgと、目いっぱいの仕上げというわけではありませんでしたが、それで結果を出したわけですから、天皇賞・秋が射程に入った感があります。

 モーリス産駒は3歳秋以降にグンと成長してくる傾向があり、3歳10月以降の成績は連対率21.4%、1走あたりの賞金額は378万円。3歳9月以前の18.8%、138万円に比べて顕著に成績が向上していることが分かります。

 また、洋芝を得意としており、札幌芝2000mでは連対率40.0%。サンプルは15走と少ないながらもきわめて優秀な成績です。控える競馬で結果を出したことで、競馬の幅が大きく広がりました。単なる勝利以上に収穫のあったレースといえるでしょう。

・8/21 北九州記念(GIII・小倉・芝1200m)

 内ラチ沿いの経済コースを通ったボンボヤージが直線で抜け出し、単勝万馬券の大駆けを果たしました。18頭立ての16番人気で、単勝オッズは164.3倍。今年の重賞における最高配当です。ロードカナロア産駒は昨年2着のファストフォースに続いて2年連続の連対となります。

 ボンボヤージは「ロードカナロア×ディープインパクト」という組み合わせで、ファンタジストの全妹にあたる良血です。ファンタジストは今回と同じコースで小倉2歳Sを勝ったほか、京王杯2歳Sを制し、セントウルSやスプリングSで2着と健闘しました。残念ながら3歳秋に死んでしまったので、今回のボンボヤージの勝利は、両馬を所有した廣崎利洋さん、管理した梅田智之調教師も感慨ひとしおでしょう。

「ロードカナロア×ディープインパクト」の組み合わせは、函館スプリントSの2着馬ジュビリーヘッド、中山記念3着馬アドマイヤハダル、阪神牝馬S3着馬ドナウデルタなどが出ており、連対率19.5%、1走あたりの賞金額192万円。ロードカナロア産駒全体の20.0%、229万円よりも若干成績が下がります。

今週の血統注目馬は?


・8/27 長岡特別(3勝クラス・新潟・芝1600m)

 新潟芝1600mと相性のいい種牡馬はスクリーンヒーロー。連対率26.9%は、2012年以降、当コースで産駒が20走以上した67頭の種牡馬のなかで第2位という優秀な成績で、当レースに産駒が登録している種牡馬のなかでは第1位です。当レースにはウイングレイテストが登録しています。半年ぶりの前走は、前走比マイナス18kgの馬体重で7着。一度叩いた今回は期待できます。

今週の血統Tips


 今年の欧州2歳戦線は、ノーネイネヴァー産駒が大ブレイクしています。8月7日のフェニックスS(愛G1・芝6ハロン)をリトルビッグベア(Little Big Bear)が、8月21日のモルニー賞(仏G1・芝1200m)をブラックベアード(Blackbeard)が制したほか、メディテート(Meditate)、イソップスフェイブルス(Aesop's Fables)、トリリウム(Trillium)と5頭の重賞勝ち馬が出ています。

 トリリウムを除く4頭はアイルランドで誕生し、馬主は父ノーネイネヴァーを所有するクールモアです。ブラックベアードは重賞3勝、メディテートも3勝、リトルビッグベアは2勝しているので、5頭合計で10勝していることになります。内訳は、G1=2勝、G2=3勝、G3=5勝。ノーネイネヴァーは、先週の札幌記念にも出走したユニコーンライオンの父ですが、基本的には仕上がり早のスピード血統で、2歳の短距離重賞は得意中の得意。

 それにしても今年の勢いは尋常ではありません。とくにフェニックスSを7馬身差で圧勝したリトルビッグベアは大物の呼び声が高く、今後の蹄跡に注目したいところです。

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netkeibaでもおなじみの血統評論家・栗山求氏が血統の面白さを初心者にもわかりやすくレクチャー。前週の振り返りや、週末行われるレースの血統的推し馬、豆知識などを通して解説していきます。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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