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「まるでGIを勝った週みたいやった」まだまだ終わらないお祝いムード! 54本のビールの行方は…

  • 2022年09月13日(火) 18時01分
太論

▲家族水入らずでささやかな誕生日パーティーを。今週も減量に奮闘中の父・太騎手と、今週は阪神ジャンプSで重賞初制覇を目指す長男・加矢太騎手の貴重なツーショット!(提供:小牧太騎手)


レインボーフラッグで挑んだ京成杯AHは9着。大外枠という不利がありながら、勝ち馬からコンマ4秒差に踏み止まったあたり、古豪の意地を感じた一戦でした。今週の『太論』は、その京成杯AHのレース回顧と、先週、小牧騎手の身に起こった「初勝利狂騒曲」について。トレセンでも中山でも、まるでGIを勝ったかのような祝福ムードだったようで…。

(取材・文:不破由妃子)

※このインタビューは電話取材で実施しました。
※次回更新は9月21日(水)を予定しています。

先週は…ほとんど話したことがない人からも「おめでとう!」


──レインボーフラッグで挑んだ京成杯AHは9着。前走(7月24日・中京記念8着)に続き、大外枠とは。

小牧 やっぱり外枠が堪えたね。外枠やったし、馬場もすごくよかったから、行ければ前に行こうと思ってたんやけど、もうあれ以上は行かれへんかった。その結果、ペースが遅くなったこともあって、ずーっと4頭目を回ることになってしまったね。開幕週のあの馬場で下げるという選択肢はなかったから、そのまま行かせたんやけど。それにしては、惜しいところまでいったけどね。内枠やったら、もうちょっと接戦に持ち込めたと思うわ。

──勝ち馬とはコンマ4秒差。前走の中京記念といい、際どいところまできているあたり、9歳にして衰えなしという印象です。

小牧 うん。なんかスタートもよくなってるしね。あとは52キロもいいんじゃないかな。

──今週も、9月17日の中京メイン、ケフェウスS(3歳上オープン・芝2000m)に登録していますね。

小牧 馬が元気だったら、連闘するみたい。ちょっと疲れてるけどねぇ、人間が(苦笑)。京成杯の52キロは、ちょっと堪えたね。思ったより簡単には落ちんかった。

──通常の週とは違い、先週は月曜日から減量モードに入っていましたが。

小牧 ずっと節制しながら、もちろん運動もしてね。先週も言ったように、楽しみながらやっていたんやけど、最後の100g、200gが…。あとちょっとが落ちへんねん。

──水分を限界まで出し切ってからの100g…。当然ながら、そのつらさは想像することさえできません。

小牧 早くに目が覚めたので、運動がてら馬場を歩いたりして。芝がしっかり根付いていて、きれいな馬場やなぁと思いつつ、これはもう内枠有利やなと思いながら(苦笑)。日曜日の帰りは、さすがに久々にしっかり食べたけどね。

──その貴重な一食に選んだのは?

小牧 大丸のデパ地下でお寿司を買って、新幹線のなかで飲みながら食べました。美味しかった(笑)。

太論

▲京成杯AHでレインボーフラッグは9着だった(ユーザー提供:白い星さん)


──今週、連闘で使うとなったら…、ひょっとしてまた52キロ?

小牧 52キロでしょう。しんどいけど、乗りたい気持ちのほうが強いからね。先週は誕生日やったけど、減量があったから普通に過ごしたし、今年は改めてのお祝いもなしです。週末に備えて静かに生活しますわ。とはいえ、まったくお酒を飲んでないわけじゃないけど。

──そういえば、淨閑さんと川須騎手からプレゼントされた54本のビール、減ってますか?

小牧 ああ、減ってるね。ちょびちょび飲んでる(笑)。

──初勝利を伝えた先週の『太論』は、ビックリするほどのアクセス数でした。小牧さんの周りでも、1週間を通して「おめでとう」ムードだったのでは?

小牧 そうそう。レース当日だけではなく、1週間を通して重賞を勝ったときみたいやったね。トレセン内でもね、ほとんど話したことがないような人からも「おめでとう」「よかったですね」って言葉をかけてもらったわ。勝ったのは未勝利戦なのにねぇ(苦笑)。まるでGIを勝った週みたいやった。日曜日の中山でも、みんなに「おめでとう」って言われたし。みんな『太論』を読んでるんかなと思ったり。

太論

▲1週間を通してお祝いムードだったそう(c)netkeiba.com


──それもあるかもしれませんが、小牧さんが慕われている証拠ですよ。

小牧 いやいや、そんなんちゃうよ。ネットでも、『54歳、1年ぶりの勝利』ってニュースになっていたしねぇ。勝っていなかったことが、よっぽど意外だったんやろうね。

──さて、最後は2歳馬について。初戦9着だったジャッドノワールが順調に時計を出してますね。

小牧 あの馬、ようなってるわ。体にもちょっと幅が出てきた。

──成長待ちだとおっしゃっていた1頭ですよね。

小牧 うん、よくなってきたわ。次のレースはまだ決まっていないけど、思った以上に楽しみになってきた。ほかの(騎乗予定の)2歳が入ってくるのはもうちょい先やけど、僕自身、2歳に懸けているところもある。とにかく順調にいってほしいね。

(文中敬称略)
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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