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【天皇賞・秋予想】初の「3歳馬複数頭3着以内」は成るか

  • 2022年10月25日(火) 12時00分

やはりイージーではない初の対古馬戦


 天皇賞秋に3歳馬(旧4歳)が出走できるようになったのは1987年。その年にスーパーファントムいう馬が出走して7着だった。

 当時は菊花賞志向が強く、3歳馬(旧4歳)が天皇賞秋を目指すというのは一般的なことではなかった(1988年2着のオグリキャップはクラシック登録が無かった)が、1995年2着のジェニュイン、1996年1着のバブルガムフェローから距離適性重視の意識が広がり、いまではむしろ菊花賞が避けられる傾向にある。

 そして今年は有力馬3頭が出走することになったわけだが、では過去に3頭以上の3歳馬(旧4歳)が出走したことが何回あったか御存知だろうか?
 
 正解は3回。2004年は人気薄ばかり3頭が出走し、その中から13番人気のダンスインザムードが2着した。

 2010年は大挙5頭が出走し、4番人気のペルーサが2着。同馬は3歳馬の人気最上位で、他の4頭は4着以下だった。

 2012年は1番人気フェノーメノが2着、3番人気カレンブラックヒルが5着、8番人気ジャスタウェイが6着。ということで、過去3回はいずれも1頭だけ3歳馬が馬券に絡んでいる。

 2頭が出走したことは1999年、2005年、2006年、2015年、2017年、2019年と6回あるが、馬券に絡んだのは2006年3着のアドマイヤムーンと2012年2着のフェノーメノだけ。ということはつまり、これまで天皇賞秋で3歳馬が複数頭馬券に絡んだことはない。

 今年の3頭はいずれも切りがたいが、仮に3歳馬を軸にして残り2頭もヒモに入れると、馬券内複数頭どころか一気に3歳馬1、2、3着の組み合わせまで買うことになる。そこまではないだろう……と考えるなら、「古馬を軸にとってヒモに3頭とも入れる」「3頭の中から1頭は切る」「3連複・3連単のフォーメーションでどこかに古馬のみの列を作る」といった買い方をしなくてはならない。勢いだけで3歳馬を買うのではなく、その辺りの整理はつけて買い目を決めたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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