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【石川裕紀人騎手】9年目夏の出会い ジュンライトボルトとGIタイトルを「僕だって勝ちたい」

  • 2022年11月29日(火) 18時03分
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▲今週末ジュンライトボルトといざGIへ挑戦(撮影:下野雄規)


先週末の時点でJRA32勝を挙げ、早くも昨年の自身の勝ち星(30勝)を上回る数字を残している石川裕紀人騎手(27)。10月にはジュンライトボルトでGIIIシリウスSを制し、今年の重賞初勝利を飾りました。そんな石川=ジュンライトボルトのコンビで挑むチャンピオンズCを前に、同馬との歩みや意気込みなど話を聞きました。

(取材=東京スポーツ・藤井真俊)

自分としてはいい時に乗せてもらえたなと


──初めてコンビを組んだのは7月の福島・ジュライSでしたね。

石川 芝でオープンまで出世してきて、この時が初めてのダート戦でした。陣営からは「ある程度、好位につけてダート適性を測るような競馬を」とのオーダーを頂いていましたし、自分もそのようなレースがしたいと思っていました。初ダートなのに馬混みで砂を被って「ワーッ」となってしまっては、そもそも適性があるのかどうか分かりませんからね。

──結果は2着でした。

石川 思い描いていたようなレースができましたし、勝負どころの反応も良かったです。後からレース中に落鉄していたとも聞いて、ダート適性は高いんだなと思いました。

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▲初コンビを組んだジュライSでダート適性を見極めた(撮影:下野雄規)


──続くBSN賞では見事に勝利を飾りました。

石川 前回と同じような立ち回りができればいいなと思っていましたが、大体そのような競馬ができました。休み明けを1度使ったことで反応も良くなっていましたね。この時に偉いなと思ったのは、他の馬が動いてもムキになって追いかけたりしないこと。素直で操縦性が高く、今まで乗ってきたジョッキーの皆さんたちが教えてきたことが実になっているのだと感じました。自分としてはいい時に乗せてもらえたなと思いましたね(笑)。

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▲素直で操縦性が高いと感じた(撮影:下野雄規)


──そして前走のシリウスSです。道中はそれまでより後ろのポジショニングでした。


石川 これまでになく道中しっかりと砂を被ったことで、前半は少し戸惑いがありましたね。でもレース中に少しずつ慣れていってくれました。

──最後は素晴らしい伸び脚を見せての差し切り勝ちでしたね。

石川 はい。本当に競馬のことをよく分かっている感じで、最後まで走りきってくれました。重賞でもやれる手応えはありましたけど、期待通りでしたね。

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▲初のダート重賞も快勝(c)netkeiba.com


──さていよいよGI挑戦です。チャンピオンズCへ向けての意気込みを。

石川 これまで3回乗せて頂いて、一戦ごとに経験を重ねて課題もクリアしてくれています。さすがに相手は強くなりますし、ペースなども厳しくなると思いますが、自分としてはジュンライトボルトの力を信じて乗るのみですね。

──同レースには以前から目標と公言されているR.ムーア騎手も騎乗します。

石川 チャンピオンズCに限らず、東京などでも一緒に乗るレースはありますし、あれだけのジョッキーと間近にいられることで学べるものはたくさんありますよね。

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▲以前から目標と公言しているR.ムーア騎手(撮影:下野雄規)


──具体的にどういうところがすごいんですか?

石川 いや〜言葉に表すのはちょっと難しいですよね。簡単にいうと“すべて”になっちゃうので…(笑)。とにかく一挙手一投足から学ぶことばかりです。

──今年は若手を中心にGI初勝利を果たすジョッキーも目立ちます。やはり刺激になりますか?

石川 もちろんですよ! 自分はもうすぐ騎手になって10年になりますし、負けていられません。すべてのジョッキーがGIは勝ちたいと思っているでしょうけど、僕だって勝ちたいですよ。これまで何度も乗せては頂いていますし、そろそろチャンスをつかみたいですね。

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▲来年は10年目を迎える石川騎手「負けていられません」(撮影:下野雄規)


(文中敬称略)

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