祖母譲りのタフな特徴で活躍に期待
中京のハンデ戦の中日新聞杯は、2017年から12月に移って明らかに若い3歳、4歳馬優勢の傾向だが、ベテラン組にもまだまだ侮れない馬がいる。6歳カントル(父ディープインパクト)は、骨折、脚部不安で約一年間の休養が2回もあって、まだ17戦4勝。
約一年ぶりだった前々走を勝ってオープンに出世し、前走のGIIアルゼンチン共和国杯は4着とはいえ、0秒2差の接戦だった。
祖母ブロードアピール(USA)は4歳秋のデビューで、牝馬ながら8歳時にもGIIIガーネットSを制する(2着サウスヴィグラス)など、海外、公営を含め36戦【13-5-5-13】。6つの重賞を猛然と追い込んで勝ったタフな馬だった。
このタフな特徴は27戦14勝の父ブロードブラッシュ(日本では88戦11勝ノボトゥルーの父)だけでなく、北米で41戦もした母や、その一族譲りでもあった。
ブロードアピールの直仔は必ずしも活躍したわけではないが、牝馬の産駒を通した孫世代になってファミリーを大きく発展させている。
活躍馬の筆頭が、ミスアンコールの送った日本ダービー馬ワグネリアン(来春から調教師になる福永祐一騎手)。
アネモネSなどを勝ったテンダリーヴォイス(現4歳の産駒マリアエレーナは小倉記念など5勝)、現4歳の3勝馬ミスフィガロも、ミスアンコール産駒でカントルのきょうだいになる。出世の遅れた6歳馬カントルだが、丸2年以上のブランクを考えればまだまだ若い。祖母ブロードアピールのように活躍できるかもしれない。
カントルには、ミシュリフとのコンビで英インターナショナルSのほか、ドバイや、サウジアラビアでも勝って名を挙げた若いD.イーガン騎手(23)が乗る。
マテンロウレオ、プログノーシスなどこれからさらに良くなる馬が相手本線だが、単・複中心に、穴馬プリマヴィスタは買っておきたい。