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【サウジ遠征回顧】祐一さんとの貴重な時間、そして“チーム矢作”に覚えた鳥肌モノの感動【月刊 川田将雅】

  • 2023年03月03日(金) 18時02分
“VOICE”

▲サウジCデーを振り返ります(撮影:福井麻衣子)


現地時間2月25日にサウジアラビアで行われたサウジCデー。川田騎手は2レースに騎乗したほか、前日に行われた各国騎手による招待競走「インターナショナルジョッキーズチャレンジ」では総合2位という結果を残しました。

そしてサウジCデー当日はなんと言っても“ジョッキー福永祐一”とのラストライド。ジョッキーとして最後の時間を過ごす福永騎手の姿、川田騎手の目にはどう映ったのでしょうか。日本馬の勝利で幕を閉じた充実のサウジCデーを振り返ります。

(取材・構成=不破由妃子)

優勝盾を奪いに来る!? 川田騎手も引き下がるほどの現地の雰囲気


──2月24日のインターナショナルジョッキーズチャレンジは総合2位。4戦目には鮮やかな勝利を収め、翌日にはレッドシーターフH(エヒト7着)とサウジダービー(フロムダスク9着)に騎乗し、リヤドダートスプリントでは福永さんのラストライドを見届けて…。とても充実したサウジ遠征になったのではないですか?

川田 昨年は、どうしても隔離期間が生じる影響で行くことができなかったのですが、今年はこうして行くことができて。とてもいい経験ができたし、とてもいい時間を過ごすことができました。

“VOICE”

▲レッドシーターフHに出走したエヒトと川田騎手(c)netkeiba.com


──ジョッキーズチャレンジは、11着、3着、3着、1着。最後に勝ったときは、優勝かと思ったのですが。

川田 ホントにねぇ。騎乗馬たちが、どの程度のラインナップだったのか、よくわからないまま乗っていたんですけどね(苦笑)。

──レース前に騎乗馬たちとコンタクトを取っていないんですか?

川田 まったく。パドックで初めて見て、そのまま跨って競馬です。サウジアラビアには初めて行ったので、競馬の見方もよくわからない。だから、今回の招待競走に関しては、何の知識も前情報もないなかで乗っていった感じです。

 ただ、初めて乗る馬に対する対応という意味では、いつも通りのことをしただけですよ。もちろん日本では事前に過去のレース映像を見たりしますけど、歩いている姿を見てどんな馬か想像し、跨ってからどういう馬かを感じて、こういう馬なんだということを理解して判断をする、という意味では同じです。

──もちろん馬たちの能力差はあるでしょうが、先入観がないぶん、本当にその時々の判断であり、腕が試される競演だったわけですね。現地のホースマンとのやり取りもあったかと思いますが、どんな印象を受けましたか?

川田 勝ったときに思ったのは

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1985年10月15日、佐賀県生まれ。曾祖父、祖父、父、伯父が調教師という競馬一家。2004年にデビュー。同期は藤岡佑介、津村明秀、吉田隼人ら。2008年にキャプテントゥーレで皐月賞を勝利し、GI及びクラシック競走初制覇を飾る。2016年にマカヒキで日本ダービーを勝利し、ダービージョッキーとなると共に史上8人目のクラシック競走完全制覇を達成。

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