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【スプリングS予想】貴重な前走オープン好走馬、信頼度は?

  • 2023年03月14日(火) 12時00分

今年は前走OP以上で3着以内が1頭の極端な例だが…


 今週のスプリングSには17頭が登録しているが、前走でオープン以上の競馬における3着以内を記録しているのはセブンマジシャン(京成杯3着)しかいない。

 権利取りのレースとしては白熱しそうだが、このように極端な例は過去にあったのだろうか? と思い調べてみた。

 グレード制導入以降で前走オープン3着以内馬がいちばん多かったのは2009年の7頭。2000年と2008年に6頭というのが次点だ。

 少ないほうで、まず2頭というのは昔もたまにはあった(1999年など)が、最近は2016年に17年ぶりに発生したあと2018年、2020年、2022年と立て続けに発生しており、それらの間の年はすべて3頭なので、やはり最近は最終プレップにオープン実績馬が出てくることが減っているようだ。

 そして、該当1頭という年は意外なところにあった。1995年である。この年は15頭立てだったが、前走オープン以上は7頭(地方馬除く)、そのうち好走してきたのは共同通信杯1着のナリタキングオーだけで、スプリングSでも1着だった。

 しかしこれはさすがに古すぎて参考にはならないだろう。そこで、まずは前走オープン3着以内馬が3頭以下で定着した2016年以降の該当馬についてスプリングS成績を見ると、[3-1-3-10]で、回収率は単96%・複77%。

 そのうち前走重賞組に限定すると[3-1-1-8]で回収率は単126%・複59%。ヴィクティファルスとビーアストニッシドが単回収率は上げているのだが、複がなんとも低い。

 今回のセブンマジシャンは押し出されて人気になりそうだが、人気で軸にするほどの信頼性は無いように感じる。前述の馬たちの複勝率はそこそこ高いので切ることはないが、個人的には軸は他の組から探す予定にしている。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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