今年のNHKマイルCは母父に注目
今週末はケンタッキーダービーが楽しみでなりません。そして日本のホースマン育成馬が2頭もケンタッキーダービーに出走できそうなこと。ケンタッキーダービーの馬券をJRAで買えることに感謝の意を表します。
馬券の面では、ケンタッキーダービーは過去4年で2桁人気の馬が2勝しています。勝利したカントリーハウス、リッチストライクはどちらも、アメリカの単勝人気よりも日本の単勝人気が低い結果となりました。アメリカの馬券ファンよりも、日本の競馬ファンの方が穴馬券を見抜く力があったのでしょう。
大穴を演出した2頭を見抜くため、日本の競馬ファンの一部は「血統」を予想に活用しました。カントリーハウス、リッチストライクが、ケンタッキーダービーでパフォーマンスを上げる血統傾向に合致する馬であることは「ウマい馬券」のコラムに、レース前にも記されています。日本の競馬ファンの方が「血統」を重視した投票比率が高かったために、大穴馬の単勝人気はアメリカよりも日本の方が多少下がってしまったのです。
もちろん、日本の単勝人気はアメリカよりも極端に下がったわけでもないので「血統」を通じて競馬予想を楽しむファンの比率は日本でも少数派であることは変わりません。それでも、多彩な競馬の楽しみ方を日本のファンが知っているのは素晴らしいことです。
血統を通じて今年のケンタッキーダービーの出走馬を見てさらに感服するのは、5年前のケンタッキーダービー連対馬の産駒がすでに複数出走していること。ちなみに5年前の日本ダービーはワグネリアンが勝ちエポカドーロが2着。
次のダービー血統を生産するサイクルの早さと淘汰の激しさこそが、アメリカの競走馬生産が偉大である所以であり、その象徴がケンタッキーダービーなのです。
そんな偉大な第115回のケンタッキーダービーを勝ったのがサンデーサイレンス。過去5年のNHKマイルCも連対馬10頭のうち7頭は父系にサンデーサイレンスを持つ馬でした。NHKマイルCの主流血統もケンタッキーダービーが生み出しているわけです。
さらに、父サンデー系で連対した7頭のうち4頭は父がディープインパクトの系統。3頭はダイワメジャー産駒。父サンデー系以外で連対した3頭のうち2頭はロードカナロア産駒。ロードカナロアは父がNHKマイルCを圧勝したキングカメハメハ。母父がストームキャット。なお、過去5年のケンタッキーダービーの勝ち馬3頭は、ストームキャットを父系に持つ馬。
そして今年のNHKマイルCは「新しい血統のトレンド」も予感させます。ディープインパクト、ダイワメジャーの産駒が出ていないからです。では、どうなるのか? 「母父ディープ、ダイワメジャー時代」が到来すると予想します。
昨年も母父ディープインパクトのカワキタレブリーが最低人気で3着。勝ち馬はロードカナロア産駒のダノンスコーピオン。2着はダイワメジャー産駒のマテンロウオリオンでした。
今年は母父ディープ、ダイワメジャー時代の到来をより一層印象付ける決着になるのではないか? とも現時点では予想しています。なお、母父ダイワメジャーかディープインパクトの産駒はモリアーナ、ショーモン、オオバンブルマイ、ドルチェモアの4頭。
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