女優さんの若さに触発された⁉ 「僕も若さを保つ努力をせな！」

──グレアミラージュは初の1200mでしたが、後方から直線で脚を伸ばして7着(6月3日・阪神8R・3歳上1勝クラス・ダ1200m)。最後まで伸びていましたね。

小牧　うん。間隔が空いていたから、ちょっと太かったけどね。でも、1400mならいい競馬ができるな…と改めて思えた競馬だった。

──できればいい位置に付けて…とおっしゃっていましたが、初めて経験する1200mのペースでしたからね。

小牧　ゲートは久しぶりに出たんやけどね。1400mやったら、もうちょっと前に行けるんちゃうかな。たった1ハロンやけど、やっぱり1200mと1400mではペースが全然違うから。

　日曜日のモストロネーロ(6月4日阪神3R 3歳未勝利・ダ2000m)も、ゲートは一番速かったくらいなんやけどなぁ。前に行けないもんね。もうちょっと馬がよくならなアカン。

──でも、成長を待っている時間がない…。

小牧　だから、地方に活路を求めるか…という話はしました。キャロリンも弟の厩舎に入ったし、この馬も弟のところで再スタートになるかもしれんね。

──オーナーの伊藤さんもガッカリされているでしょうね。

小牧　そうやねん。そのぶんというわけじゃないけど、ジャッドノワールがそろそろ帰ってくるみたいやから、頑張ってもらいたいです。ダートに替わっていい走りができることがわかったからね。

　あとね、ハワイアンパレスが骨折してしまったわ。今週使う予定やったのに。


──それは残念すぎる…。こちらは芝に替わって進境が見込めたのに。

小牧　1400ｍを使おうと思って、今週まで待ってたんですわ。条件を変えればチャンスがあるかなと思っていた馬やから、なんかショックです。馬主の小林さんもガックリきてた。全治6カ月の診断やから、もう中央は厳しいね。この馬も治療したあとに弟の厩舎に入るんちゃうかな。

──では、質問をひとつ。「競馬界ほど50代が元気なスポーツはないと思います。ほかのスポーツ選手との決定的な違いはなんでしょうか？」。

小牧　それはもう「走るのは馬」ということでしょう。

──とはいえ、馬の上であの騎乗スタイルを取り続けるというのは、体幹にしろ筋力にしろ、相当なレベルをキープしていなければ乗り続けられない。

小牧　それはあるね。一般の50代の人が、あのスタイルをキープすることはできへんと思う。あとは、どの世界もそうだと思うけど、トレーニングが進化したことが選手寿命を延ばしてるんちゃうかな。

　だって、昔のジョッキーは今のようなトレーニングはしてなかったと思うよ。僕も若い頃はトレーニングなんかしたことがなかったもん。

──小牧さんが今のようなトレーニングを始めたのも、ここ10年くらいですものね。

小牧　うん。園田にいた頃は、調教も含めてとにかく数を乗るから、馬に乗ることがトレーニングやった。夏場なんかは、バテないように疲労回復の点滴を打って乗っていたくらいやからね。だから、トレーニングの必要性を感じなかったわ。

　今なんて、年齢が行っているぶん、トレーニングせんかったらダメになっていくような気持ちになってるけど。

──この前、(藤岡)佑介さんと内田(博幸)さんの対談で気付いたんですけど、東西合わせると50代のジョッキーが10人もいるんですよね。すごいことですよ。

小牧　いや、ホンマにすごいことやで。昔だったら、考えられへん。でも、50代になっても、今はみんな若いわ。

──それは本当に思います。体力的にもそうだし、みなさんオシャレでオジサン感がない。

小牧　まぁジョッキーに限らず、今の人はみんな若いよね。この前、たまたま知ったんやけど、大地真央さんは67歳なんやってね。黒木瞳さんも62歳だとか。ビックリしたわ。

──女優さんは、美しくいることも大事な仕事のひとつですから。それにしても、大地真央さんの67歳は驚愕ですが。

小牧　ねぇ。僕も若さを保つ努力をせなアカンなと思ってね。目の下のシワとかに貼る、針が付いてるシール知ってる？

──もちろん知ってます！ マイクロニードルパッチですね。

小牧　そうそう。それを2種類買ってね。まだ2回くらいしか使ってないんやけど、試してるところ。

──色気づいちゃって(笑)。

小牧　目の下のシワがなくなったら、10歳くらい若くなるんちゃうかなと思って(笑)。でも、寝ている間に自分ではがしちゃっているみたいで、起きたら取れてんねんけど(苦笑)。

──意味なし(笑)。

小牧　効果が出ているかどうか、ファンのみなさんもパドックで僕の顔をチェックしてみてください(笑)。