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【ユーザー質問】「雨の日のレース前、カッパを着る騎手と着ない騎手がいるのはなぜ?」実はメリットだけではない“カッパ”の意外な影響

  • 2023年06月13日(火) 18時02分
ミルコレビュー

▲今回はユーザー質問2本立て!(撮影:桂伸也)


ユーザーから質問があった「雨のレースで直前までカッパを着る、着ないの選択」についてミルコ騎手が回答。

着る理由については、「濡れると寒い」や「濡れて斤量が重くなるのを防ぐため」が挙げられましたが、馬のことを考えた結果「あえて着ないこともある」とミルコ騎手は話します。

意外にも深い「レース前のカッパの着用」について、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

(取材・構成=森カオル)

Q「雨のレースで、直前までカッパを着る、着ないという選択には、どんな影響がありますか?」(かいはるさん)


ミルコ 雨が降っているときは、ゲート裏までビニールのカッパを着るけど、濡れちゃうと寒いからというのがまずひとつ。あとはやっぱり、濡れたら最大2キロくらい重くなりますね。

──2キロも!?

ミルコ そうです。勝負服も重くなるけど、それ以上に水を吸うのがプロテクター。当然、ジョッキーパンツ、靴下、ブーツも水を吸います。あとは鞍の下のスポンジも、汗とか雨で重くなりますね。それらを全部合わせると、2キロくらい簡単に増えちゃう。

──2キロは大きい…。

ミルコ デカい、デカい! カッパを着たからといって完全に濡れないわけではないけど、それでも着ないよりはまだマシね。たぶん500〜600g程度増えるくらいで済むから。

──雨量によっては、着ているジョッキーと着ていないジョッキーがいますよね。ミルコさんは、少しでも雨が降っていたら着ますか?

ミルコレビュー

▲カッパを着用して返し馬に向かった今年のフラワーC(撮影:小金井邦祥)


ミルコ それは馬によりますね。返し馬をしっかりやる必要のある馬なら着るし、サーッと行くだけでいい馬なら着ないとか。けっこういろいろ考えて、着るか着ないかを決めています。ジョッキーがカッパを着ていると、あの音でテンションが上がってしまう馬もいるしね。返し馬のとき、どうしても音がするから。

──ああ、カッパが擦れるシャカシャカという音?

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1979年1月11日、イタリア生まれ。弟のクリスチャン・デムーロはイタリアのジョッキー。1997年から4年連続でイタリアリーディング。1999年に初来日。2003年、ネオユニヴァースの皐月賞でJRAGI初制覇。続くダービーも制し、外国人ジョッキー初の東京優駿制覇。2015年3月1日付けでJRAジョッキーに。

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