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厳選された良血牝馬が多数スタンバイしているアルカナ・ドーヴィルセール

  • 2023年07月19日(水) 12時00分
世界的な高級リゾート地ドーヴィルを拠点とするフランスのセリ会社「アルカナ社」が、夏期限定で“フランス競馬”の魅力に迫る現地最新情報をお届けします。

※当コラムは無料でお楽しみいただけます

日本でも有名な繁殖牝馬を輩出


 8月18日から20日の3日間にわたりドーヴィルで開催される1歳市場には、314頭が上場を予定しています。そのうち、牝馬は158頭。血統と馬体の両面で厳選された未来のチャンピオンホースたちが集結しています。

 過去のコラムでも、多くのフランス産牝馬が日本で活躍しているニュースをお伝えしてきました。自身が素晴らしい競走成績を誇る牝馬や、母として素晴らしい実績を誇る繁殖牝馬たちが、競馬関係者の皆様の心に刻まれるような場面を日本の競馬シーンに刻んできました。社台ファームの吉田照哉代表が所有するスタセリタはその代表的な1頭で、まさに同ファームの牝系の基盤となる1頭となっています。現役時代、G1・6勝を挙げたこの世界的な名牝は、オークスなどGI・2勝のソウルスターリングの母であり、昨年の桜花賞とオークスの2冠を達成したスターズオンアースの祖母にあたります。

 日本の競馬関係者にとって、もう1つ見逃すことができないイベントが、アルカナ・ディセンバー繁殖牝馬セールです。毎年、極上の牝馬たちが上場されるこのマーケットで購買され、日本へ渡った繁殖牝馬たちが日本で産んだ産駒から、たくさんの活躍馬が誕生しています。

 たとえば、今年のGI皐月賞を制した手塚貴久厩舎のソールオリエンスの母スキアが、仏国産馬です。2014年のアルカナ・繁殖セールでケズネイ牧場から上場されたスキアを、社台ファームが購買しました。そして、昨年10月に阪神競馬場で行われたGI菊花賞を制したアスクビクターモアの母カルティカは、2011年のアルカナ・繁殖セールで購買されていますし、アスクビクターモアと大接戦の末、菊花賞2着となったボルドグフーシュの母ボルドグザグもまた、アルカナ・繁殖セールで購買された牝馬です。さらに、2016年の繁殖セールで吉田晴哉氏が購買し、日本へやってきたシーフロントの2番仔が、昨年のGIマイルチャンピオンシップを制したセリフォスです。

 今年の1歳市場に上場される注目の牝馬たちをご紹介します。

●上場番号76番。父ウートンバセットの牝馬。バロダスタッドからの上場馬。母スノーは重賞勝ち馬。

●上場番号88番。父シユーニ。ラモッテライ牧場からの上場馬。名牝スタセリタやソウルスターリングがいるファミリーを背景に持ちます。

●上場番号91番。父フランケル。モンソー牧場からの上場馬。GI勝ち馬タイムピース、パッセージオブタイム、トワイスオーバー、ヴィアデラが出ている牝系出身です。

●上場番号96番。父シユーニ。モンソー牧場からの上場馬。“レジェンド”ディープインパクトが出ているファミリー出身です。

●上場番号128番。父ジャスティファイ。エトレアム牧場からの上場馬。祖母はGI勝ち馬イマジン。叔父にホレーショネルソン、ヴァンゴッホがいて、近親にジェネラスやムーンライトクラウドがいる牝系出身です。

●上場番号224番。父ザラック。オテレリエ牧場からの上場馬。半兄にG1・2勝のシャーマンゴーストがいます。

●上場番号258番。父カメコ。モンソー牧場からの上場馬。母はロードカナロア産駒で、重賞勝ち馬のノウイットオールです。

●上場番号305番。父コディアック。カスティヨン牧場からの上場馬。皐月賞勝ち馬ソールオリエンス、ブラジルで種牡馬となったヴァンドギャルドがいるファミリー出身です。

●上場番号309番。父ペルシアンキング。カドラン牧場からの上場馬。叔母に名牝ケマー、叔父にアスクビクターモアがいるファミリー出身です。

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フランス競馬便り


欧州の主要セリ会社であるアルカナ社(Arqana)。フランス北西部の美しいリゾート地、ドーヴィルを拠点としている。本コラムは8月のセール開催中に、期間限定でお届け。ヨーロッパを代表するフランス競馬の最新情報を、現地から発信!

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