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【年末SP企画】熊沢重文×藤岡佑介×角田大河 三世代ギャップトーク(第1回) ──後輩から見て“引退から一番遠い”ベテランが決意をした理由

  • 2023年11月29日(水) 18時01分
“with佑”

▲ちょうど18期ずつ離れた3人が集結 引退された熊沢元騎手に花束を贈呈(撮影:福井麻衣子)


今週から年末スペシャルとして三世代のジョッキーによる『世代間ギャップトーク』がスタート。競馬学校2期生の熊沢元騎手、20期生の佑介騎手、38期生の大河騎手とそれぞれ18期ずつ離れた3人が、自分たちの世代の考え方、またお互いの世代に感じることについて話してくれます。

その前に、まずは先日引退されたばかりの熊沢元騎手のお話。これまで落馬があっても幾度もはい上がってきた鉄人に、引き際を悟らせた出来事とはなんだったのでしょうか。「レースに向かって行く熊沢さんの背中を見せてもらってきた世代」──後輩たちがその生き様に改めて耳を傾けます。

(取材・構成=不破由妃子)

決め手となった最後の落馬「あんな落ち方…自分でもショックだった」


──今回は、『with佑』年末スペシャルとして、佑介さんを真ん中に三世代のジョッキーにお集まりいただき、「世代間ギャップトーク」を繰り広げていただこうという企画です。熊沢さん、大河さん、よろしくお願いします。

熊沢 僕は「元」ジョッキーですけど(笑)。

大河 熊沢さんが2期生、佑介さんが20期生、僕が38期生ですから…。

佑介 きれいに18期ずつ離れてる(笑)。世代間ギャップトークの前に、熊沢さん、37年間、本当にお疲れさまでした。引退式の日は東京で乗っていて参列できなかったので、こういう機会をいただけてよかったです。

大河 僕は参列させていただきました。記憶にも記録にも残るレースにたくさん騎乗されてきたことを改めて知って、本当にすごい方なんだなと思いました。熊沢さんとはほとんどお話しする機会がなかったので、今日のこのお話をいただいてから、ずっと楽しみにしていたんです。

“with佑”

▲京都競馬場で行われた引退式(c)netkeiba.com



佑介 ああ、そうか。大河が去年デビューして以降、熊沢さんはほとんどお休みされていたから。

熊沢 2年くらい遊んでいたからね(笑)。今年も数カ月は乗ったけど、すぐにリタイアしてしまったし。あんなに長いこと馬に乗らなかったのは初めてだったから、なんともいえない期間だった。散々骨折はしてきたけどね。

──肋骨が折れたくらいでは休みませんでしたもんね、熊沢さんは。

熊沢 まぁね。だいぶ強がってましたけど(笑)。実際、そういう状況でも乗れていたからね。だからやっぱり気持ちの問題ですよ。

──鉄人にも限界があった。

熊沢 それ、好きじゃないんだよなぁ。

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JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。

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1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。

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