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【年末SP企画】熊沢重文×藤岡佑介×角田大河 三世代ギャップトーク(第3回) ──競馬学校の噂の真相「奇数期は気性が荒くて、偶数期は…」

  • 2023年12月13日(水) 18時01分
“with佑”

▲競馬学校に伝わる噂の真相とは?(撮影:福井麻衣子)


競馬学校2期生の熊沢元騎手、20期生の佑介騎手、38期生の大河騎手とそれぞれ18期ずつ離れた3人が世代間ギャップトークを繰り広げます!

今週のテーマは「競馬学校」について。合格の倍率が100倍近かった時代や、脱走が禁じられた(?)時代、奇数期は気性が荒い(?)という噂など、気になる話が続々と…!?

前回はこちら▼
【年末SP企画】三世代ギャップトーク(第2回)──「オグリキャップ」「武豊」競馬ブームを経ての恵まれた“今”に感謝

(取材・構成=不破由妃子)

世代間ギャップトーク③「競馬学校の受験、指導方針、雰囲気はどうだった?」


佑介 今は乗馬経験がないまま入学する子はほとんどいないよね。

大河 今は入学前に馬に乗れる環境が昔より整っていると思うので、昔よりは確実に少なくなっていると思います。

佑介 俺の時代はまだ乗馬未経験者はいたけど、15人入学して8人がデビューしたなかで、未経験で入ってデビューまでたどり着けたのは丹内(祐次)だけだと思う。あとは、留年したりとか辞めちゃったりとかね。ひとつ上でも松岡(正海)先輩と石橋(脩)先輩は未経験で入学したはずだから、今と比べればいたんだよね。熊沢さんは経験があったんですか?

熊沢 僕が生まれ育った地域(愛知県刈谷市)には、馬を使うお祭りがあってね。馬を飼っている農家とかが身近にあったの。だから、馬を触った経験はあったんだけど、乗馬という意味ではほとんど素人だった。ちゃんと乗ったのは学校に入ってからだね。

──同期のみなさんはどうでした?

熊沢 同期10人のなかで、経験があったのは3人くらいだったかな。(松永)幹夫にしても、それほど乗ったことがなかっただろうし、ノリ(横山典弘)はたぶんトレセンで乗馬経験はあったと思うけど、本格的にはやってなかったみたいだし。ほぼ素人みたいな人ばっかりだったと思う。

佑介 そこも時代によってだいぶ違いますよね。学校に入る時点での経験値が全然違う。

熊沢 僕らはまず、「馬に触る」ことから覚えたからね。入学した時点で豊富な乗馬経験があって、そこから伸ばしていくとなると、スタート地点からして雲泥の差だよね。

“with佑”

▲熊沢元騎手の競馬学校時代は「馬に触る」からのスタート(撮影:福井麻衣子)


──今と昔では受験人数や競争率も違うんですか?

大河 今のほうが少ないんじゃないかと思います。

佑介 年によって違うだろうけど、最近の受験人数は100〜200人とかじゃない?

大河 そうですね。

佑介 俺たちの頃は、詳しいことを知らないまま「とりあえず受けてみる」「願書出してみる」みたいな人が多かった。今ほどネットも普及していなかったから、体重制限があることを知らずに受けにきて、体重を計ってすぐに帰らされるみたいな人もいっぱいいた。

大河 えー!

佑介 いや、ホントに(笑)

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JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。

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1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。

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