イメージや期待と現実に乖離あり
今年のきさらぎ賞は、登録12頭のうち2勝馬がジェットマグナムのみ。しかしサトノシャイニングは新馬戦のあと東京スポーツ杯2歳S・2着で収得賞金は持っている。さらにウォーターガーベラ、ミニトランザット、ランスオブカオスと、「1勝馬だが前走が重賞3着」という馬が3頭いる。
1勝馬だが前走が重賞の2・3着、という馬は過去にどれぐらいいたのだろうか。過去10年では数が少なそうなので、過去20年のきさらぎ賞について見てみよう。
過去20年のきさらぎ賞に出走した馬はちょうど200頭。そのうち地方出身馬、いわゆるマル地が4頭いるのでそれを除くと196頭。
そのうち、きさらぎ賞出走時点でJRA1勝馬だったのは140頭(他に地方側の未勝利交流勝ち馬が1頭)。
この140頭は新馬を勝ちたての馬とか、新馬負け→未勝利勝ちといった馬がすべて含まれている。このうち前走が重賞、つまり前々走までに1勝して前走は重賞という馬は35頭だ。20年で35頭だからけっこう少ない。
その35頭の前走着順別成績(重賞)は以下の通り。
前走で重賞を2着していた馬が[1-0-2-6]、前走3着で[1-1-0-5]だから、思ったより走れていないという印象だ。
キャリア2戦、つまり新馬勝ち→重賞2・3着の馬でも[0-0-1-4]なので、ファンのイメージや期待と現実に乖離があることは間違いないだろう。
20世代で35頭しかいなかったものが今年は4頭もいるのだから複数が馬券に絡んできてもおかしくはない。しかしこのグループを信用しすぎるのではなく、別なところから配当妙味のある馬を見つけて組み合わせることが大事かと思われる。