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「園田のレベルもどんどん上がっていくと思う」──小牧騎手が感じる地方競馬の“進化”とは?

  • 2025年02月04日(火) 18時01分
太論

▲小牧太騎手が地方競馬に関するファンの質問に回答!(撮影:稲葉訓也)


先週は注目の3歳馬、べラジオドリームが人気に応えて3連勝! 初めての1800mもなんのその、鮮やかに逃げ切ってみせました。「ちょっと力が違ったね」と小牧騎手。兵庫優駿が目標とのことで、古巣復帰後、いきなり兵庫優駿制覇となるかも!?

先週は「リズムがもうひとつやった」と語る小牧騎手ですが、久しぶりに滋賀に帰ってゆっくりできたそう。ついでに映画を観て“号泣デトックス”も完了(笑)。今週の姫路開催も小牧騎手から目が離せません!

(取材・構成=不破由妃子)

メイショウマンボを母に持つメイショウマゴイチで快勝「あの馬、走ってくるよ」


──先週は、期待の1頭であるべラジオドリームが人気に応えて3連勝。距離が延びてもまったく危なげない走りでしたね。

小牧 そうやね。本当は1400mがベストなんやけど、1800mでもしっかり勝ってくれた。あそこではちょっと力が違ったね。スピードがあるし、本当に楽しみや。一応、兵庫優駿が目標かな。オケマルっていう1頭強いのがおるけど、それに対抗できるのがべラジオドリームだと思ってる。

──楽しみです! 1月28日の姫路7Rを勝ったメイショウマゴイチも、抜け出すときの脚が違いましたね。小牧さんが引退レース(2017年・阪神牝馬S14着)で手綱を取ったメイショウマンボの仔で。

小牧 そうそう。門別からの移籍初戦で、念願の初勝利やからね。展開も向いたけど、強かったわ。気が勝っているタイプで難しいところはあるけど、あの馬は走ってくるかもしれん。過去のレース映像を見たときは、正直、どうかな…と思ったんやけどね。

──どういう印象だったんですか?

小牧 門別では坂路しか乗ってないでしょ。だからか、一本調子の印象を受けた。実際、園田に移ってきた当初もそうやったしね。でも、もともと柔らかい馬やから、こっちにきてコースで調教をしたら、ちゃんと息が入るようになって。門別では1000mとか1200mを使われてきたけど、乗った感じでは短距離馬じゃないもん。あの馬、走ってくるよ。

──べラジオドリームも門別から移籍してきた馬ですが、それについてファンの方からこんな質問がきていました。「12月10日のべラジオドリームは強かったです。この馬は門別からの移籍組ですが、門別と兵庫の馬では何か違うものがありますか?」(daiouokaさん)。

小牧 違うというか、もともと北海道の馬は強いよ。ときどきJRAで通用する馬も出てくるでしょ。門別は、最初からそういう馬を入れているから。

──何より馬産地ですものね。

小牧 そうやね。もともとレベルの高い馬たちが、全国の地方競馬に行って活躍しているということ。あと、高知の馬もレベルが上がっているね。

──馬のレベルが上がっていく経緯とは?

小牧 やっぱり賞金やろうね。賞金が上がるにつれて、馬の質も上がっていく。今の高知は、僕が知っている頃の高知とは全然違うもん。それこそハルウララが話題になったあとは、潰れるところやったんやで。それが今ではかなり盛り上がっていて、賞金もむちゃくちゃ上がってる。

── 一時期は、賞金額が全国最下位だったんですよね。

小牧 そうそう。今では馬もいっぱいで、転籍しようにもなかなか入れないらしいよ。

──園田の現状はどうですか?

小牧 園田もいっぱいです。園田のレベルもこれからどんどん上がっていくと思うよ。なんせ昔の園田はアラブのみの競馬場で、サラブレッドの導入が遅かったという歴史があるからね。

──話は変わりますが、最近はリフレッシュできていますか?

小牧 土曜日に久しぶりに滋賀に帰って、久しぶりにゆっくりできた。日曜日は京都に出て、友達と朝の9時から飲んでたわ(笑)。

──何よりのリフレッシュ(笑)。

小牧 映画も久しぶりに観たよ。これがまた、すごくいい映画でねぇ。HYの歌がベースになっている『366日』。あの映画を観て泣かない人はいないと思うよ。僕なんて、ひとりでボロッボロ泣いてましたわ(笑)。あの映画は、ホンマにオススメです。

──しっかりデトックスも完了していますね。

小牧 うん。先週はリズムがもうひとつやったからねぇ。とくに2日目は出遅れが多くて。それでも力があるから、2着、3着にきてくれていたけど。今週はしっかりリフレッシュできたことやし、期待に応えてしっかり勝たせていきたいね。
(文中敬称略)
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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