こちらのコラムでは、俺プロ出身のYUTA氏が当週の重賞有力馬を診断。「あり」か「なし」かの2択でジャッジします。
今週YUTA氏が注目したのは、新潟競馬場で行われる新潟記念(GIII)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
大型馬にも注目
まずはコースの特徴について。
新潟芝2000mは2コーナー奥のポケットからのスタートで、最初のコーナーである3角までの距離が約950mと非常に長いので、先行争いが長引いたりするとペースが落ち着かないこともあるが、基本的には658.7mある最後の直線を意識することで緩い流れになることが多い。その結果、上がりが速くなって高い瞬発力が要求されやすく、そのうえ直線も日本一長いので、持続力も高いレベルで問われるコースとなっている。
次にレース傾向について。
コース傾向通り緩い流れになることが多いものの、先行馬ではなく差し・追い込み馬の台頭が目立っている。
上の表は過去10年の4角での位置取り別成績をまとめたものだが、4角10番手以下に位置していた馬が3着以内の過半数を占めており、回収値も最も高くなっているのが見て分かる。
これは開催最終週で内側の馬場が悪くなっていることにより、馬場の良い外を通って末脚を生かしやすい差し・追い込み馬に有利に働いているというのが主な要因で、今年も先週の時点で馬場の外側に進路を取った馬の台頭が目立ってきているので、当日の馬場次第ではあるが、差し・追い込み馬を重視するのが得策となりそう。
また、馬体重別の成績についても見てみると、以下の表のようになる。
見ての通り馬体重が重くなっていくごとに好走率が上がっており、これは瞬発力と持続力が高いレベルで問われるコースで大型馬の筋肉量の多さやストライドの大きさがモノを言いやすいからで、その中でも520kg以上の馬は過去10年で[3-0-2-7]と上々の数字を残しており、該当馬が注意が必要な存在となりそうだ。
そして、今年から別定戦に変更されたことも重要なポイント。
ハンデ戦だったこれまではGIで好走歴があるような実績馬の出走はほぼ無いレースだったが、別定戦への変更でそういった馬が出走しやすくなったうえに、大箱コースの2000m戦というのは紛れが生じにくく、秋のGIにも繋がりやすい条件なので、大舞台を狙う馬が多く集ってメンバーレベルが高くなるということが今後増えていきそう。
その結果、実績上位の人気馬が順当に好走することが多いレースになる可能性も十分に考えられるので、そのことについては是非頭の中に留めておきたい。
【上位人気想定馬ジャッジ】