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【スプリンターズS予想】大事な枠順と脚質

  • 2025年09月23日(火) 12時00分

ここ3年でさらに強まる傾向とは


 重賞をデータで予想する際には過去10年で括ることが多いが、今回は敢えてスプリンターズステークスの過去5年を前提に話をしてみたい。

 というのも、馬場整備の進化はめざましく、6〜10年前と直近5年では前提条件が違う。そして馬場が良くなった結果、スプリンターズSにおける枠順の重要性が高まっているわけである。さらに言えば、ここ3年でさらにその傾向は強まっている。

 過去5年のスプリンターズSでは単勝10倍以上の馬が7頭馬券に絡んでいるが、2ケタ馬番で道中後ろ半分にいたのは2020年3着のアウィルアウェイだけ。ここ2年は一昨年のマッドクールが10番枠から、昨年のルガルが13番枠から馬券に絡んでいるが、通過順は前者が5-4、後者が3-3だった。

 単勝10倍未満の馬は8頭が馬券に絡んでいるが、うち6頭は馬番1〜6番。1〜6番だった馬は[2-2-2-2]でかなり安定しており、着外2頭のうち1頭は3着とクビ差の4着だった昨年のママコチャだ。

 馬番7番以降の単勝10倍未満の馬は[1-1-0-7]。しかも連対したのは20年グランアレグリア、21年レシステンシアと過去5年の古い側で、過去3年7番以降の6頭はすべて馬券の対象から外れた。22年メイケイエール以外の5頭がすべて道中6番手以降と差しに回っていたことも関係しているだろう。

 2020年はグランアレグリア1着・アウィルアウェイ3着だからいまの馬場とはまだニュアンスが違っていたのだろう。いまの馬場だと、真ん中以降の枠を引いたら人気馬でも疑う必要があるし、差しタイプならなおさら。外枠馬は先行力がないと勝負しづらい。穴を狙うなら「内枠先行馬」だろう。

 おそらく皆さん1年前に結果が出たあとこのようなことを考えたはずだが、人間いざ予想をする段階になるといろいろ忘れるもの。改めて話を整理したうえで今週の予想に向かいたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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