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【AR共和国杯など予想】今週から秋の福島開催がスタート! 各地の重賞出走馬をジャッジ

  • 2025年11月05日(水) 18時00分

秋の福島で妙味が期待できる条件は…?


 今週からは福島開催がスタート。3週という短い期間になりますが「秋フク」は荒れるイメージがあって、馬券的にはかなり妙味があると思っています。たとえば、昨年3回福島の芝1200mは全16レースありましたが、そのうち、3連単が10万以上の配当だったレースは8レース3連複の配当でも10万を超えたレースは3つありました。

 逆にダート1150mに関しては、全11レース中、3連単の10万超えは2レースのみ。3連複で万馬券になったレースも4レースしかありません。1着馬がすべて3番人気以内ですから、そこを本命にしつつ、ヒモ荒れを狙うというのが馬券的な組み立てとしては的中に近づくかもしれません。ウマい馬券ではそのあたりも明記しながらコラムを展開してみたいと思っていますので、参考にしていただければ幸いです。

【京王杯2歳S/ダイヤモンドノット】

 もみじS2着という実績はこのメンバーでは上位評価できますし、netkeibaの予想オッズで単勝1倍台というところを見ると、もみじSに対するレースレベル評が相当高いというところも予測できます。

 レース間隔は詰まっていますが、最終追い切りは坂路でしっかり負荷をかけました。4F52.6秒は自己ベストを更新する時計。追い切った時間帯は馬場が相当踏み荒らされていて、走りにくいということもありましたから、それを思えば、より一層、価値のある時計ということになります。

【アルゼンチン共和国杯/ボルドグフーシュ】

 前走京都大賞典は着順こそ10着ですが、勝ち馬からは0.6秒差。というところで復調気配が見えてきたのかもしれませんが、個人的には大阪杯、宝塚記念の頃も相当状態が良かったと思っているだけに、その頃と比べるとひと息と思っています。

 理由はCW追い切り。今回は坂路オンリーなので、有馬記念で2着した時を含め、好走時にあったCW追いがありません。最終追い切りの坂路でも時計を要する馬場状態の中、4F52.8秒をマークしていますから、決して悪いというわけではないと思います。ただ、この状態で58キロという斤量もどうかなという印象です。

調教Gメン研究所

坂路オンリーの調教内容だったボルドグフーシュ(10月21日撮影)


【アルゼンチン共和国杯/プラダリア】

 暑い時期が得意ではないタイプだけに、前走京都大賞典は少しその影響もあったのかなと思います。1ヶ月しか経っていませんが、今の栗東は冬に近いくらいの気温。体調がアップしていると感じた1週前追い切りですから、そういった意味では前走よりも良い状態と判断したくなります。

 ただ、その1週前追いがCW6F86.8秒。全体があれだけ遅ければ、あのくらいは動くのかもという判断に至りました。最終追い切りに関しても、2024年京都記念を勝った時が4F52.2秒。微妙なレース間隔や京都と東京の違いなどもありますが、そこまで積極的に推すところまではいかない調教内容かもしれません。

調教Gメン研究所

前走よりいい状態のプラダリア(10月28日撮影)


【みやこS/ダブルハートボンド】

 前走ブリーダーズGCは初めての門別や2000mという距離など、初めて負けた2着という結果もエクスキューズできるところだと思います。今回はレース間隔があいていますが、追い切りはかなりしっかり。坂井瑠星騎手が2週前追い切りに騎乗したのは、ブリーダーズCでの遠征の事情などがあったと思います。

 その分、今回は1週前追い切りは坂路での併せ馬となりましたが、いくら2歳未勝利が相手だったとはいえ、追走して楽々と先着。調教内容から状態を疑うような点は見当たりません。最終追い切りも坂路で4F52.6秒で4F目12.0秒の最速ラップ。文句なしの調教内容です。

調教Gメン研究所

文句なしの調教内容だったダブルハートボンド(11月4日撮影)


【みやこS/アウトレンジ】

 昨年のみやこSは2着でしたが、今年は平安Sで重賞を勝ち、帝王賞2着という実績を引っさげての出走。58キロという斤量は仕方ないところでしょう。

 1週前追い切りのCWでは重賞ウイナーであるエイシンワンドに大きく先行しましたが、ゴール前で差を詰めてくる相手に一旦追い抜かれるようなところがありながら、それを再び詰めてくる形。見映えとしては決して良くありませんが、ラップが11.5秒なら心配することはないでしょう。ただ、最終追い切りを含め、今回のCWでの道中ラップがきれいな加速ラップを踏むことができていないという点だけは気になります。

調教Gメン研究所

きれいな加速ラップを踏めてないのが気になるアウトレンジ(11月4日撮影)


◆注目の2歳戦

・11/3 JBC2歳優駿【ジュウリョクピエロ】(2人/7着) 将来有望調教該当<3頭>

 勝ったタマモフリージアは将来有望調教の該当馬。もちろん、この馬も該当馬でしたが、牝馬でキャリア1戦、初めての門別と厳しい条件だったのではないかなと思います。それでも3コーナーで上がっていくシーンはおっと思うところがありましたし、やっぱり追い切りが抜群に動く馬。この経験も糧にして、今後の活躍に注目しましょう。

◆開催おすすめの調教適性

<東京芝2500m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ

 昨年こそ、標準トラックが1着でしたが、2018年標準多め併用、2019年標準併用、2020年標準併用、2021年馬ナリ平均併用、2023年標準多め坂路主体ということで、過去7年だと、うち5年がこの調教タイプに該当しています。馬券圏内を独占する年もありますから、今年も当然重視したい調教タイプです。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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