
▲川田騎手がバステールと制した弥生賞を振り返ります(撮影:福井麻衣子)
3月8日、中山競馬場で行われた弥生賞をバステールで制した川田将雅騎手。見事な勝利の裏には、パドックからつきっきりで行われた緻密なコンタクトがありました。
「歩くことすら難しい」ほど身体が幼く難しい馬を、いかにして重賞制覇へ導いたのか。イクイノックスと同じ血統背景を持つ未完の大器について、底知れぬポテンシャルと今後への手応えを紐解きます。
(取材・構成=不破由妃子)
未完成ゆえの苦しさと難しさ
──バステールで弥生賞に勝利。レース後のコメントから察するに、相当難しそうな馬ですね。私、難しい馬を語る川田さん、けっこう好物なんですよ(笑)。
川田 でしょうねぇ。知ってます(笑)。
──コメントでは、まずは追い切り段階での難しさに言及し、「パドックからレースが始まるまで、それをずっとケアしながら…」ということでしたが、どういう状況だったんですか?
川田 パドックを歩いているだけで後ろ脚を落とす。歩いているだけでカクンと力が入らなくなるくらい、まだ後ろ脚が使えないんですよ。

▲弥生賞のパドック(撮影:下野雄規)
──いわゆる“緩い”というやつですね。
川田 そう、“緩い”の一種です。中身が入って、