
▲左から順に、高橋騎手、塚本騎手、南部騎手(c)netkeiba
新年度が始まる4月は、地方競馬で新人騎手がデビューする季節。2026年は中央競馬(JRA)の新人騎手が誕生しない年とあって、今年は全国各地でデビューする地方競馬の10人にも、例年以上に注目が集まりそうです。
地方競馬教養センター第107期騎手課程からは、9名がデビューを予定。コロナ禍に競馬と出会い騎手を志した者、父の背中を追ってこの道を選んだ者、そしてレース中の事故で亡くなった兄の思いを胸にゲートインする者──。背景も個性も異なる9人が、この春、それぞれの夢を乗せて新たなスタートを切ります。
そこでnetkeibaでは、特集企画「午年世代、ゲートイン!|NAR新人騎手名鑑2026」を実施。第107期の同期同士でお互いを紹介し合う「他己紹介」を通して、2年間をともに過ごした仲間だからこそ知る長所や素顔、そしてそれを読んだ本人のリアクションをお届けします。
デビュー前に“推し”を見つけるもよし。この春の地方競馬が、もっと楽しみになるはずです。
※五十音順
(取材・構成=大恵陽子)
高橋洸佑騎手(タカハシコウ、兵庫・保利良平厩舎)

▲高橋騎手(c)netkeiba
近藤颯羽騎手(愛知)からの他己紹介「高いコミュニケーション能力」 常に周りの状況を把握して行動に移すことができる印象です。コミュニケーション能力も優れていると思うので、デビューしてからの乗り鞍を多く集めることができると思います。
明るく、負けず嫌いな性格なので、力強い騎乗ができます。馬を可愛がっているのも好印象です。
ご本人インタビュー「自分をひと言で表すと“笑”」 嬉しいです。動物が好きで、いつも馬の前に立って両手で顔を撫でたり、首に抱き着いたりしているのですが、ここまで見られていたんですね。ちょっと照れます。馬は大きくて、乗っていても安心感があるので好きです。
競馬場実習中は調教師の方々と話すこともできて、自厩舎以外でも8〜10頭くらい調教に乗せていただきました。
訓練では最後の直線で抜かされると「絶対に負けたくない」という思いで、めっちゃ力が入ってしまいます。馬には申し訳ないんですけど、追う力がどんどん入っちゃって。
自分をひと言で表すと「笑」。いつも笑っているイメージです。兵庫県尼崎市出身で、吉本新喜劇はよく見ていました。明るく思いやりがあるので、周囲の方々と良好な関係を築きながら1鞍1鞍に感謝しながら騎乗します。
塚本直之騎手(ツカモトナオユキ、高知・目迫大輔厩舎)

▲塚本騎手(c)netkeiba
南部楓馬騎手(兵庫)からの他己紹介「やると決めたらやり通す」 やると決めたことはしっかりやり通しているイメージです。
体重が少し重かったですが、しっかり毎日ランニングなどで体を動かして体重を維持できているので、自分の意志は強いものを持っていると思います。
気さくにいろんな人と話しているところも好印象です。
ご本人インタビュー「兄(故・塚本雄大騎手)と一緒に走る気持ちで」 言われた通りです。体重は重たくて苦労したんですけど、規定体重をオーバーすると訓練で騎乗停止になるので、毎日諦めずにトレーニングルームのランニングマシンで走ったり、バイクを漕いだりしていました。
意志の強さについては自分ではあまり感じないですけど、他の人が見てそう感じているということはそれが正解だと思うので、ありがたいです。
勝負服は兄(故・塚本雄大騎手)も所属していた厩舎の目迫大輔調教師と相談して、同じ柄と厩舎カラーに決めました。兄と一緒に走るという気持ちです。
兄弟5人で好みが合うのか、みんな黄色が好きで勝負服に使っています。長男(甲賀弘隆騎手・金沢)も以前は勝負服に黄色が入っていました。
これまで同期と争ってきたのが、デビューすると急にプロとして先輩ジョッキーたちと戦うことになるので、緊張や不安がありましたが、騎手免許試験の実技での感触が良くて、不安よりも楽しみが増えてきました。
自分をひと言で表すと「明るい」。初めて会う人にも自分から気さくに声をかけられます。素直に最後まで物事に取り組むことや、苦手なことでも一度挑戦することが長所です。
南部楓馬騎手(ナンブフウマ、兵庫・永島太郎厩舎)

▲南部騎手(c)netkeiba
高橋洸佑騎手(兵庫)からの他己紹介「いつも輪の中心に」 107期の中で一番大人びていて、自分に芯を持って行動している印象です。騎乗中、上手くいくことがあっても、逆にハプニングがあっても顔には出さず、心の内に感情を閉じ込めています。
感情が表に出やすい自分とは違って、冷静で肝が据わっています。
旅行や自由時間など楽しむ場面は率先して楽しんでいる印象で、いつも輪の中心にいます。
日頃から冗談や軽口を飛ばすことができる一面もあり、自分が不安な時やしんどい時などいつも元気をもらいました。
ご本人インタビュー「感情は表には出さず」 いいことを言ってくれていますね(笑)。ありがとうございます。
心の中で思ってはいても、感情をあまり表に出す方ではないです。元々、そういう性格で、悔しいことがあっても自分で解決して、表に出しません。
一番悔しかったことは、順位付けされる訓練でトップになれなかった時。終わってから映像を見返して、反省点を見つけて改善して次に生かせるようにしています。
修了旅行では夜に同期と過ごした時間が楽しかったです。
自分をひと言で表すと「笑顔第一」。全力でやりきる性格なので、デビューしてからも大事なところでしっかり勝ちきれる騎手になります。
(文中敬称略、了)