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スピード満点タイキブリリアント

  • 2007年01月16日(火) 23時45分
タイキブリリアント(牡 栗東・松元茂樹 父タイキシャトル、母タイキダイヤ)
 母タイキダイヤはクリスタルC(GIII)を勝ったスピード馬で、兄弟にタイキフォーチュン(96年NHKマイルC-GI)、タイキリオン(02年ニュージーランドT-GII)がいる良血。これにタイキシャトルを付けて本馬が誕生した。Belle of Troy=Big Event=Businesslikeという3本の同血クロスを核に、なかなか緻密な配合構成となっている。スピードと仕上がりの早さは抜群。

オメガロンド(牡 栗東・大久保龍志 父フレンチデピュティ、母ミスアルダント)
 母ミスアルダントはJRAで8戦3勝、900万条件の競走馬だった。セールスポイントはその血統。日本ダービー馬タヤスツヨシの全妹にあたる。これにフレンチデピュティを付けて誕生したのが本馬。「フレンチデピュティ×サンデーサイレンス」という組み合わせからはライラプス、アンブロワーズと重賞勝ち馬が出ている。配合のレベルは高く、芝・ダートどちらでも走るだろう。仕上がりも早い。

ツルマルオジョウ(牝 栗東・橋口弘次郎 父ダンスインザダーク、母ツルマルガール)
 全兄にツルマルボーイ(04年安田記念-GI、02年金鯱賞-GII、02年中京記念-GIII)、全姉にツルマルシスター(03年野路菊S-OP)がいる良血。ダンスインザダーク産駒は母系にディクタスとノーザンテーストを併せ持つものが大成功しており、上記の兄妹のほか、マッキーマックス(06年ダイヤモンドS-GIII)、チョウサン(05年青葉賞-GII・4着)などが出ている。配合的な裏付けがしっかりしているので、この馬も高確率で走ってくるはず。

スーパーガブリン(牡 栗東・森秀行 父Elusive Quality、母Dashing Eagle)
 2004年10月31日生まれ。南半球のオーストラリア産なので、北半球の馬に比べると半年生まれが遅い。母Dashing Eagleもオーストラリア産で、3歳時に豪1000ギニー(G1)、フライトS(G1)を制した名牝。父Elusive QualityはGone West系で、代表産駒のSmarty Jonesはケンタッキーダービー(米G1)、プリークネスS(米G1)の米二冠を制している。本馬は芝・ダート兼用のマイラーだろう。1400〜1800mあたりが適距離。

ナスノファイン(牝 栗東・加用正 父マンハッタンカフェ、母ファインドレス)
 マンハッタンカフェ産駒はステイヤー色の強い血統構成で、自身も長距離を得意とした馬だった。それだけに、種牡馬としては重厚なスタミナ血脈を入れると鈍重さを強調するのでよくないのでは? と考えていたのだが、蓋を開けてみれば、現代の代表的なスタミナ血脈であるRibot系を入れたものが意外に走っている。代表産駒メイショウレガーロ(07年京成杯-GIII・2着)もRibot系のHoist the Flag 5×5というクロスを持っている。本馬はHoist the Flagの息子Alleged 4×4。母は4勝を挙げたスピード馬だった。配合的に高く評価できる。珍しい栃木産馬だが出世する可能性大。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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