ヤマニンキュリオ(牡 栗東・浅見秀一 父スペシャルウィーク、母ヤマニンザナドゥ)
母ヤマニンザナドゥは4歳牝馬特別(GII・芝1400m)の3着馬。これまでに送り出した3頭の産駒からはこれといった活躍馬は出ていないが、クラシックタイプのスペシャルウィークに父が替わった本馬は期待できる。「スペシャルウィーク×トニービン」という組み合わせからはチェストウイング(06年ステイヤーズS-GII・3着)が出ている。この配合は東京コースに抜群の適性を示しているのでダービーに間に合えばおもしろい。芝専用の中距離タイプ。
レディピアレス(牝 栗東・森秀行 父Point Given、母オウリエット)
母オウリエットは現役時代、ゲイムリーH(米G1)など3つの重賞を制した。NijinskyとBlushing Groomのニックスを持つ好配合馬で、産駒のサムライワールド(父Gulch)はすでに日本で走り、障害でOP・2着などの成績がある。本馬の父は現役時代に米年度代表馬に輝いたPoint Given。同馬の産駒のなかで最も多くの賞金を稼いでいるGo Between(06年ヴァージニアダービー-米G2)は母の父がCaerleon。本馬はそれとまったく同じ組み合わせだ。芝・ダート兼用の中距離タイプ。
カネトシスペリオル(牡 栗東・田中章博 父タニノギムレット、母ウイステリアコート)
父タニノギムレットは現3歳世代が初年度産駒。2歳牝馬チャンピオンのウオッカ、新潟2歳S(GIII)の勝ち馬ゴールドアグリを送り出すという鮮烈な種牡馬デビューを飾った。本馬の配合にも大物感を感じる。タニノギムレット産駒は基本的にHyperion色の強い牝馬と相性がよく、本馬の母の父トウショウボーイはHyperion 3×4というクロスを持っている。さらに、トウショウボーイの母の父Your Hostはタニノギムレットに含まれるFlower Bowlと4分の3同血の関係にある。この組み合わせには今後注目していきたい。ちなみにウオッカの2代母の父もトウショウボーイだ。
グランドソニック(牝 美浦・二ノ宮敬宇 父Grand Slam、母Phyle)
父Grand SlamはMr.Prospector系の実力種牡馬で、日本でもカフェオリンポス(04年ジャパンダートダービー-GI)、タイガーモーション(02年東京スポーツ杯2歳S-GIII・2着)、エスユーグランド(04年セントライト記念-GII・5着)などが活躍。新馬戦では連対率57.7%と驚異的な強さを発揮している。本馬の母Phyleは不出走馬だが、Mysteries(ヒシアケボノ、アグネスワールドの母)の半妹にあたる良血。仕上がりは抜群に早いので新馬戦は要注目。
ナムラシンドバッド(牡 栗東・矢作芳人 父アグネスタキオン、母ナムラバーグマン)
父アグネスタキオンは昨年の2歳種牡馬ランキングで首位となり、07年の種付け料が800万円から1200万円に急上昇した。1勝目を挙げたあと2勝目が遠い、と言われた前世代とは打って変わって、今年はアドマイヤオーラ(07年シンザン記念-GIII)、ニュービギニング(06年ホープフルS-OP)、ダイワスカーレット(06年中京2歳S-OP)など、クラシックを狙う期待馬が目白押しだ。母系に重厚なスタミナ血脈を入れたものが大物に育つ傾向が見られるので、2代母の父にRibot系のバンブーアトラスが入る本馬は期待大。