サクラエクレール(牡 栗東・友道康夫 父サクラローレル、母サクラレデイ2)
母が19歳のときの産駒。過去に競馬場で走った兄姉からはこれといった活躍馬は出ていないが、この馬には注目できる。父サクラローレルの母ローラローラと、本馬の3代母Lady Berryは、Flute Enchantee、Damasiという2頭の名牝を近い世代に持つなど、血統構成が非常に似通っており、ローラローラ≒Lady Berry 2×3と表現できる。配合的に見どころがあるのでこれまでの産駒とは一味違った活躍が期待できそうだ。芝・ダート兼用の中距離タイプだろう。
シキノイロドリ(牝 栗東・谷潔 父アフリート、母ルンバブギー)
父アフリートはNijinskyを抱えた繁殖牝馬と相性がよく、過去にプリモディーネ(99年桜花賞-GI)、プリエミネンス(ダート重賞8勝)、ビッグウルフ(03年ジャパンダートダービー-GI)をはじめ多数の活躍馬を輩出している。本馬は2代母の父がNijinskyなのでこのパターン。従姉妹にスズカマンボ(05年天皇賞・春-GI)がおり、Rainbow Quest、Key to the Mintといった底力あふれる血が母系に入っているので大物感がある。基本はダートだが、芝もこなす可能性がある。
シルクアイオロス(牡 美浦・上原博之 父アグネスタキオン、母グラスレザン)
いくつかの小さな欠点があることは認めつつも、やはりアグネスタキオンは現時点でサンデーサイレンスの最良の後継種牡馬だと思う。欠点のひとつは「底力に欠ける」というもの。軽いスピード血統だけで母系が構成された馬はなかなか上級クラスまで出世できない。しっかりとしたスタミナを入れ、底力を強化したものが重賞戦線で活躍する傾向が見られる。Ribot系の血との相性は優れている。本馬の3代母はKey to the Mint(米最優秀3歳牡馬に輝いたRibot系の名馬)と4分の3同血の関係にある良血。芝・ダートを問わず走りそうだ。
ヒシギャラクシー(牡 美浦・的場均 父Theatrical、母Dancing Sea)
阿部雅一郎氏の持ち馬でTheatrical産駒といえば女傑ヒシアマゾンを思い出す。本馬もなかなかの素質を感じる良血馬だ。母Dancing Seaは、愛3歳牡馬チャンピオンに輝いたBlack Minnalousheを全弟に持ち、半兄にはPennekamp(95年英2000ギニー-英G1)、本邦輸入種牡馬のナスルエルアラブ(米G1を4勝)などがいる超良血。底力を感じる中距離配合で、うまく仕上がれば大きなところを狙える。芝向きの中距離馬。
フラワーシャワー(牝 栗東・岩元市三 父フジキセキ、母キョウワホウセキ)
母キョウワホウセキはシンボリルドルフの代表産駒の1頭で、現役時代に4歳牝馬特別・東(GII)、東京新聞杯(GIII)などを制した。優れた切れ味が持ち味だった。繁殖牝馬としてはこれまでに、スプリングS(GII)2着、ダービー(GI)4着のキョウワスプレンダ(父サンデーサイレンス)を送り出している。本馬の父フジキセキはサンデーサイレンスの息子なので、本馬とキョウワスプレンダは4分の3同血の関係にある。秋の大舞台に向けてじっくりと仕上げてほしいところだ。