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仕上がり抜群に早そうセカンドインパクト

  • 2007年03月27日(火) 23時49分
(3歳)
エトレーヌ(牝 美浦・古賀慎明 父ブライアンズタイム、母ライジングサンデー)
 「ブライアンズタイム×サンデーサイレンス」はパワー型に出ることが多く、代表産駒のワイルドワンダーもマーチS(GIII)の5着馬だ。ただ、本馬は2代母がエリザベス女王杯(GI)の勝ち馬タレンティドガールで、母も完全な芝馬だったので、どちらかといえば芝のほうがいいだろう。全兄ジョウテンライジンも芝1800mの新馬戦を快勝している。マイル前後の芝で活躍を期待したい。

エヴァソーマッチ(牝 栗東・坂口正大 父アフリート、母エヴァソーライトリー)
 父アフリートはNijinskyを抱えた繁殖牝馬と相性がよく、過去にプリモディーネ(99年桜花賞-GI)、プリエミネンス(ダート重賞8勝)、ビッグウルフ(03年ジャパンダートダービー-GI)をはじめ多数の活躍馬を輩出している。本馬は母の父がNijinskyなのでこのパターン。半姉にマヤノメイビー(00年桜花賞-GI・2着、99年阪神3歳牝馬S-GI・3着)がいる良血で、将来性十分。

サクセスクリード(牡 栗東・藤岡健一 父タイキシャトル、母サラトガデュー)
 母サラトガデューは北米で11戦8勝、ベルデイムS(G1)、ガゼルH(G1)、カムリーS(G2)などを制覇した。馬体のバランスが素晴らしく、In Realityの肌にRibot系、という異系度の強い血統も申し分なく、繁殖牝馬として期待される存在だが、いまのところレディブラッサム(準OP)を出した程度で成績はいまひとつ。本馬の父タイキシャトルはRibot系の血と相性がいいので配合は上々。ローカルの短距離戦で強そうだ。

ラブリーシャイン(牝 美浦・大久保洋吉 父フレンチデピュティ、母シャイニンググラス)
 「フレンチデピュティ×サンデーサイレンス」という組み合わせはライラプス(05年クイーンC-GIII)、アンブロワーズ(04年函館2歳S-GIII)、サイレントプライド(06年ユニコーンS-GIII・4着)と同じ。母シャイニンググラスは現役時代に準OPまで出世した馬で、シャイニンルビー(02年クイーンC-GIII)の全姉、フジキセキ(最優秀3歳牡馬)と4分の3同血の関係にあたる良血馬。芝向きのマイラーだろう。


(2歳)
ジオナドリーム(牡 美浦・伊藤圭三 父ダンスインザダーク、母イエローブルーム)
 「ダンスインザダーク×パークリージェント」という組み合わせ。母イエローブルームは現役時代に報知杯4歳牝馬特別(GII)で2着となった活躍馬で、繁殖牝馬としてもまずまずの成績を挙げている。これまでに競馬場に送り出した6頭はすべて勝ち上がり、そのなかにはホワイトカーニバル(02年フェアリーS-GIII)、インターアプローズ(準OP)が含まれている。本馬は芝・ダート兼用の中距離タイプ。確実に1勝を計算できる。

セカンドインパクト(牡 美浦・伊藤圭三 父アグネスタキオン、母フレンチリヴィエラ)
 母フレンチリヴィエラはフレンチデピュティがアメリカ時代に送り出した産駒で、3歳時にダート6FのG3を制覇したスピード馬だった。母系にフレンチデピュティを持つアグネスタキオン産駒は過去に走ったことはないが、おそらくこの組み合わせの競走馬は仕上がり関しては抜群に早いだろうと思われる。スピード面でも非凡なものを見せるはずで、2歳の早い時期からガンガン走ってきそう。ローカルの2歳Sで注目される存在になるかもしれない。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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