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“華麗なる一族”の末裔ブルーアルテミス

  • 2007年04月03日(火) 23時52分
(3歳)
ブルーアルテミス(牝 栗東・武宏平 父ステイゴールド、母オギブルービーナス)
 半兄ブルーショットガンは阪急杯(GIII)の勝ち馬。牝系は名牝イットーにさかのぼる。ハギノカムイオー、ハギノトップレディ、ダイイチルビー、マイネルセレクトなどを輩出した“華麗なる一族”の末裔だ。ステイゴールドはスタミナタイプの繁殖牝馬と相性がよく、代表産駒のドリームジャーニーは母の父がメジロマックイーン(天皇賞・春2回、菊花賞)。本馬の母の父はスーパークリーク(天皇賞・春、菊花賞)。期待が持てる配合だ。

サイキョウヒカリ(牝 栗東・坂口正大 父フレンチデピュティ、母サイキョウロマン)
 母サイキョウロマンは1勝馬だが、ステージチャンプ(94年日経賞-GII、95年ステイヤーズS-GIII)の半妹、プライムステージ(94年札幌3歳S-GIII、94年フェアリーS-GIII)の全妹にあたる良血で、その母ダイナアクトレスは2年連続でJRA賞最優秀5歳以上牝馬に選出された名牝。「フレンチデピュティ×サンデーサイレンス」の組み合わせからはライラプス、アンブロワーズ、サンレントプライド、アエローザなどの活躍馬が出ている。芝・ダート兼用のマイラーだろう。

ネオタキオン(牡 栗東・中尾秀正 父アグネスタキオン、母レミニセントリー)
 半兄ピサノクウカイ(父サンデーサイレンス)はプリンシパルS(OP)を勝ってダービーに臨み、7着と善戦した。本馬の父はアグネスタキオンなので、厳密にいうと兄と本馬は「4分の3同血」の関係にある。母系にAffirmedを持つアグネスタキオン産駒は4頭がデビューして3勝、連対率は25%。ニシノアルバトロス、マコトアンドルーなど悪くない産駒が出ている。確実に走ってくるだろう。

ミルルーテウス(牝 美浦・萩原清 父アグネスタキオン、母ミルレーサー)
 母が21歳時に産んだ産駒だが、血統は優秀。半兄にフジキセキ(JRA賞最優秀3歳牡馬)、アグネススペシャル(02年オールカマー-GII・2着)、半姉にシャイニンレーサー(96年マーメイドS-GIII)がいる。フジキセキ、アグネススペシャルの父はサンデーサイレンスなので、本馬とは「4分の3同血」の関係にある。全兄レースオブスターズは未勝利馬だが、特に配合が悪いというわけではない。馬のデキさえ良ければ一定以上の活躍は期待できる。

(2歳)
アスタープレザント(牡 栗東・木原一良 父サクラバクシンオー、母プレザントソーサリス)
 兄姉にはこれといた活躍馬はいないが、配合は悪くない。母の父Pleasant ColonyはRibot系のスタミナ血統で、タップダンスシチー(03年ジャパンC-GI、04年宝塚記念-GI)の2代父でもある。父サクラバクシンオーは強力なスプリント血統なので、母系からスピードを補給する必要がなく、むしろいかにスタミナを取り入れて底力を強化させるか、という点が配合上のポイントとなる。本馬の配合はそうした意味で悪くない。夏のローカルで活躍しそうだ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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