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兄オーラを超えられるか?アドマイヤテンカ

  • 2007年05月01日(火) 23時46分
4月25日JRA登録分
「ア行」

アクアブルーマーチ(牝 栗東・西浦勝一 父タイキシャトル、母リヴァーガール)
 半姉にテイエムオーシャン(01年桜花賞、秋華賞-GI)がいる。同馬が出たあと芝のスタミナタイプやダート向きの種牡馬を配合され、あまり結果が出ていなかった。芝のスピードタイプのタイキシャトルという選択は悪くない。2代母エルプスは桜花賞馬で、母系のポテンシャルは超一流。芝向きのマイラーだろう。

アグネスエナジー(牡 美浦・河野通文 父アグネスタキオン、母タックスヘイブン)
 全姉ルミナスハーバー(06年阪神JF-GI・3着)、半兄ヒシアトラス(05年平安S-GIII、06年マーチS-GIII、06年エルムS-GIII)という良血。この母はコンスタントに良駒を出すのでPOGでは特に信頼性が高い。全姉がスピードと仕上がりの早さに秀でたルミナスハーバーなので確実に走ってくるだろう。

アスフォデル(牝 美浦・古賀史生 父サクラバクシンオー、母サーガノヴェル)
 母サーガノヴェルはフェアリーS(GIII)、クリスタルC(GIII)を制した早熟のスプリンター。引退後、初年度にサクラバクシンオーを付けて本馬が誕生した。父母ともにズバ抜けたスピードを誇ったので、本馬も早い時期からスピードを武器に活躍するだろう。

アドマイヤテンカ(牡 栗東・松田博資 父アグネスタキオン、母ビワハイジ)
 全兄アドマイヤオーラ(06年弥生賞-GII、シンザン記念-GIII)、半兄アドマイヤジャパン(05年京成杯-GIII)という良血で、母ビワハイジは阪神3歳牝馬S(GI)など3つの重賞を制した。本馬はアグネスタキオン産駒の配合としては満点に近く、馬のデキが良ければ兄同様に重賞級の活躍が見込める。

アドマイヤトパーズ(牝 栗東・橋田満 父アドマイヤベガ、母アドマイヤラピス)
 全兄アドマイヤフジ(06年日経新春杯-GII)、半兄アドマイヤホープ(03年全日本2歳優駿-交流GI、03年北海道2歳優駿-交流GIII)。母アドマイヤラピスはステイヤーズS(GII)で2着となったスタミナタイプだった。母系にTudor Minstrelを持つアドマイヤベガ産駒は成功するパターン。アドマイヤフジのような活躍が期待できる。

アルカイクスマイル(牝 栗東・藤原英昭 父ワイルドラッシュ、母ドーンズヘイロー)
 半兄ナリタキングオーは先行力を武器にスプリングS(GII)、京都新聞杯(GII)、共同通信杯(GIII)を制した。本馬の父ワイルドラッシュはナリタキングオーの父Wild Againの息子なので、本馬とナリタキングオーの配合構成はかなり近い。ナリタキングオー以来、この母にWild Again系の種牡馬は付けられていなかったので楽しみが大きい。

アロマキャンドル(牝 美浦・河野通文 父フレンチデピュティ、母エアインセンス)
 半兄プレシャスカフェは鋭い決め手を武器に短距離戦線で活躍し、CBC賞(GII)、シルクロードS(GIII)などを制した。本馬の父フレンチデピュティはやや決め手の甘いところがあるので、この点をカバーできればおもしろい。「フレンチデピュティ×サンデーサイレンス」という組み合わせからはライラプス、アンブロワーズという重賞勝ち馬のほか、サイレントプライド、トーセンマーチ、アエローザといった活躍馬が出ている。

アンダルーサ(牡 栗東・友道康夫 父アグネスタキオン、母バレークイーン)
 半兄フサイチコンコルド(96年ダービー-GI)、同ボーンキング(01年京成杯-GII)、半姉グレースアドマイヤ(98年府中牝馬S-GIII・2着、ヴィクトリーとリンカーンの母)という良血。父アグネスタキオンはSadler's Wellsを含んだ繁殖牝馬との間にこれといった実績を残していないが、本馬は日本でも指折りの名繁殖牝馬を母に持つので、そうした懸念は杞憂に終わりそう。

オフリミッツ(牡 美浦・堀宣行 父ジャングルポケット、母マンファス)
 半兄キングカメハメハ(04年ダービー、NHKマイルC-GI)、半姉レースパイロット(05年フローラS-GII・2着)という良血。父ジャングルポケットは初年度からフサイチホウオー、トーセンキャプテンと2頭の重賞勝ち馬を送り出した。本馬の全姉ジャングルバードは3戦未勝利(2着2回)だが、成績以上に素質を感じるので、本馬も馬のデキさえよければ出世が見込める。

オリーブガール(牝 栗東・松田国英 父アグネスタキオン、母オリーブクラウン)
 半兄ブラックオリーブは毎日杯(GIII)4着馬、母オリーブクラウンはオークス(GI)3着馬。母系のポテンシャルは高い。父アグネスタキオンはしっかりとしたスタミナ血脈を持つ繁殖牝馬との間に大物を出すタイプなので、Ribot系との相性は抜群。なかでもAllegedを持つ産駒はJRAで走った5頭がすべて勝ち上がっている。本馬の母の父ドクターデヴィアスにはAllegedが含まれる。大物感十分。

(編集注)先週、JRAの2歳新規登録が800頭以上あり、注目馬・評判馬が今回から何週かに分けて掲載される予定です。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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