スズカエルマンボ(牝 美浦・伊藤圭三 父シンボリクリスエス、母スプリングマンボ)
半兄にスズカマンボ(05年天皇賞・春-GI、04年朝日チャンレンジC-GIII)がいる。父がサンデーサイレンスからシンボリクリスエスに替わり、重厚さが増した。Hail Proudly≒Key to the Mint 4×4という近似血脈のクロスは底力満点。スピードと切れ味に若干の懸念はあるが、それをクリアできれば将来は中長距離路線で大成できるだろう。
スズカワイズクイン(牝 栗東・橋田満 父ワイルドラッシュ、母ワキアオブスズカ)
父ワイルドラッシュはIcecapade系の新種牡馬。すでにアメリカで5年間種牡馬生活を送り、Stellar Jayne、Hollywood StoryなどのG1馬を輩出。日本ではマル外のパーソナルラッシュ(04年ダービーグランプリ-交流GI、05年ダイオライト記念-交流GII)がダートの一線級として活躍した。本馬はスズカドリーム(03年京成杯-GIII)の半弟で、サイレンススズカ(98年宝塚記念-GIなど重賞5勝)の甥にあたる良血。芝・ダート兼用の中距離タイプだろう。
メジロアリス(牝 美浦・萱野浩二 父アドマイヤコジーン、母メジロシルビア)
父アドマイヤコジーンは昨年の新種牡馬チャンピオン。代表産駒アストンマーチャンはフィリーズレビュー(GII)など3つの重賞を制した。年が明けてからの成績はイマイチだが、2歳戦でとにかく強い。母メジロシルビアはダートを得意とし、1000万条件まで出世した。2代母メジロリベーラは父シンボリルドルフ(七冠馬)、母メジロラモーヌ(三冠馬)という超良血。本馬はCaro 3×3というインブリードを持つ。フォルティノ(Caroの父)を3×4で持つヤマニンアラバスタが切れまくったように、この系統を強化することは瞬発力を向上させる。芝向きのマイラーだろう。
メジロトゥルーズ(牡 美浦・大久保洋吉 父フォーティナイナー、母アイルオブグラス
半姉メジロダーリングはアイビスサマーダッシュ(GIII)を勝ち、スプリンターズS(GI)でも2着となった快速馬。Green Desertからフォーティナイナーに父が替わったので、おそらく力馬的側面が強調されるはずだが、2代母がIrish River×Round Tableという切れ味を感じさせる配合なので、決して芝がダメというわけではないだろう。仕上がりの早いタイプなので新馬戦から勝ち負けになる。
エーシントゥーゴー(牝 栗東・中竹和也 父Gone West、母Tennessee Girl)
母Tennessee Girlは日本で競走生活を送ったテネシーガールのこと。現役時代は強力な先行力を武器に、ファンタジーS(GIII)とセントウルS(GIII)を逃げ切った。渡米後、Broad Brushと交配してエーシントゥルボーを産み、翌年産まれたのが本馬。父はMr.Prospector系のGone West。スピードと仕上がりの早さは申し分なく、平坦コースを得意とするので、夏のローカルの早い時期からガンガン走ってきそうだ。
ショウナンラヴォン(牝 美浦・栗田博憲 父シンボリクリスエス、母ショウナンマイラヴ)
半兄ショウナンタキオンは新潟2歳S(GIII)の勝ち馬。アグネスタキオンからシンボリクリスエスに父が替わり、スタミナと底力に秀でたオークス向きの本格配合となった。父がアメリカ血統主体で、母がヨーロッパ血統主体なので、双方の足りないものを補完する形で産駒の長所が表現されればおもしろい。Francis S.≒Never Say Die 5×5は隠し味。1600m以上で本領を発揮する。