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年内2勝は確実? マイネベクルックス

  • 2007年06月12日(火) 13時00分
マイネベクルックス(牝 美浦・堀井雅広 父アグネスタキオン、母マイネミモーゼ)
 母マイネミモーゼはフローラS(GII)2着、オークス(GI)4着などの成績があり、競走生活の後半は主にダートで活躍した。母系にブライアンズタイムを持つアグネスタキオン産駒は、デビューした4頭がすべてが勝ち上がるという上々の成績。小倉2歳S(GIII)で3着となったスーサンライダーが代表格。ただ、成績全体を見るとダートのほうが優秀なので、本馬も芝・ダート双方に適性がありそう。完成度の高い配合で確実に稼げるタイプ。

ヤマカツオーキッド(牝 栗東・池添兼雄 父ダンスインザダーク、母ヤマカツスズラン)
 母ヤマカツスズランは阪神3歳牝馬S(GI)を含めて4つの重賞を制した逃げ馬。芝だけでなくダートでも強く、競走生活の晩年はダートを中心に走り、全日本サラブレッドC(交流GIII)を9馬身差で圧勝した。これにダンスインザダークを交配して誕生したのが本馬。半兄ヤマカツブライアン(父ブライアンズタイム)は兵庫チャンピオンシップ(交流GII)で2着となっている。本馬もどちらかといえばダートのほうがいいタイプ。仕上がりは早い。

ロードバリオス(牡 栗東・藤原英昭 父ブライアンズタイム、母レディブラッサム)
 母レディブラッサムは現役時代に準OPまで出世した活躍馬で、その父Storm Catは北米ナンバーワン種牡馬、母サラトガデューはガゼルH(米G1)、ベルデイムS(米G1)などを制して米3歳牝馬チャンピオンに輝いた名牝。世界レベルの良血馬なので繁殖牝馬として期待できる。本馬はブライアンズタイムが父。「ブライアンズタイム×Storm Cat」という組み合わせからはファレノプシス(98年桜花賞-GI、98年秋華賞-GI、00年エリザベス女王杯-GI)が誕生している。芝でもOKだが、どちらかといえばダートのほうがいいタイプ。

スイートシエーナ(牝 美浦・坂本勝美 父サクラバクシンオー、母スイートアップ)
 父サクラバクシンオーには、(1)母系にNijinskyを持つ、(2)母系にチャイナロックを持つ、という2つの代表的なニックスがある。当然、(1)と(2)を併せ持つ馬は大成功しており、過去JRAで出走したわずか12頭のなかから、ショウナンカンプ(02年高松宮記念-GIなど重賞3勝)、シーイズトウショウ(03年CBC賞-GIIなど重賞5勝)、ラッシュライフ(05年ファンタジーS-GIII・2着)といった活躍馬が出ている。本馬は母系にNijinskyとRockefella(チャイナロックの父)を持っているので、上記の配合パターンに酷似している。全兄スマートジュピターは1番人気で出走した新馬戦で故障し、非業の死を遂げた。本馬にはその分も走ってほしいものだ。

ヒシドンネル(牡 美浦・久保田貴士 父Vindication、母Classic Reign)
 父Vindicationは2歳時に北米で4戦全勝。ブリーダーズCジュヴェナイル(GI)を含めてそのすべてが圧勝で、父Seattle Slewの再来と騒がれたが、故障のため3歳シーズンを迎える前に引退した。今年の2歳世代が初年度産駒。母Classic Reignはステークス勝ち馬で、その兄弟にはSky Classic(92年ロスマンズ国際S-米G1)、Regal Classic(加2歳牡馬チャンピオン)、Grey Classic(加2歳牡馬チャンピオン)、Always a Classic(97年ターフクラシック-米G1)、Slassy'n Smart(加3歳牝馬チャンピオン)などそうそうたる名馬が並んでいる。芝・ダート兼用の中距離タイプ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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