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将来は海外遠征も!?キャプテントゥーレ

  • 2007年06月19日(火) 23時46分
アイアイローレル(牡 美浦・星野忍 父サクラローレル、母ジョージビューティ)
 母ジョージビューティはフラワーC(GIII)、4歳牝馬特別・東(GII)でともに2着となった活躍馬で、ダンスインザダークとの間にフェニックス賞(OP)2着のシャルマンレーヌを儲けている。本馬の父はサクラローレル。Riverman≒Mill Reef 5×3を筆頭に、ヨーロッパ血脈をベースとした上品な血の脈絡があり、見どころがある。芝の中距離向きと思われるが、スピードが足りない場合はダートに転じても面白そう。

キャプテントゥーレ(牡 栗東・森秀行 父アグネスタキオン、母エアトゥーレ)
 母エアトゥーレは阪神牝馬S(GII)を勝ち、フランス遠征ではモーリスドギース賞(仏G1)で2着と健闘した活躍馬。2代母スキーパラダイスはムーランドロンシャン賞(仏G1)、京王杯SC(GII)の勝ち馬。申し分のない良血馬だ。初仔のアルティマトゥーレ(父フジキセキ)はガーベラ賞(500万下)を含めて現在3戦2勝と将来を嘱望されている。アグネスタキオンに父が替わった本馬には当然のことながら大きな期待がかかる。ロイヤルスキー3×4は仕上がりの早さと素軽さを保障する。芝・ダート兼用のマイラーだろう。

シャンパンファイト(牡 栗東・角居勝彦 父シンボリクリスエス、母エターナルビート)
 母エターナルビートはクリスタルC(GIII)で2着となった芝向きの快速馬で、初仔のマルカジーク(父サンデーサイレンス)はシンザン記念(GIII)、共同通信杯(GIII)でともに3着となるなど、3歳の前半まで重賞戦線の常連として活躍した。母は早熟なスピード馬を送り出す傾向が見られるので、中長距離型で成長力のあるシンボリクリスエスを父に持つ本馬は、バランス的に悪くない。父母のキャラクターがまったく違うのでどんな産駒が出るのか読みづらいが、おそらく芝向きのマイラーだろう。

ノットアローン(牡 栗東・橋口弘次郎 父アグネスタキオン、母ソニンク)
 母ソニンクは不出走馬だが、全欧3歳牝馬チャンピオンとなったSonic Ladyを母に持つ良血馬。繁殖成績も優秀で、アドマイヤベガとの間にモンローブロンド(04年ファンタジーS-GIII・2着)を、アグネスタキオンとの間にルミナスポイント(1000万下)を送り出している。本馬はルミナスポイントの全弟。よくまとまった完成度の高い配合で、確実に走ってきそうだ。仕上がりは早く、マイル前後を得意とする。

フラッグアーチスト(牡 美浦・秋山雅一 父アグネスタキオン、母トワイライトミュージック)
 母トワイライトミュージックは不出走馬。しかし、2代母Pampered Starはモンマスオークス(米G2)の勝ち馬で、3代母Pacaraもアルゼンチンの大レースを勝った実績がある。アグネスタキオン産駒は、良質のスタミナ血脈をうまく取り込んだものが大物に成長する傾向が見られ、ドイツ血統やアルゼンチン血統といったアウトサイダー血脈とも好相性を示している。本馬は母系の奥にアルゼンチン血統が入っているので面白い。本馬と4分の3同血の関係にあるグッドラックアワーはヒラボクロイヤル(後に青葉賞を制覇)を破って未勝利戦を勝ち上がった素質馬(ラジオNIKKEI杯2歳Sのレース中に故障を発症し予後不良)。この馬も高い資質を秘めていると思われる。

ベストプロジェクト(牡 美浦・宗像義忠 父Kingmambo、母Chimes of Freedom)
 母Chimes of FreedomはコロネーションS(英G1)、モイグレアスタッドS(愛G1)など4つのグループレースを制した名牝。産駒成績も優秀で、Good Journey(アットマイルS-加G1)、Aldebaran(メトロポリタンH-米G1、フォアゴーH-米G1)などの活躍馬を輩出している。本馬はその半弟で、エルコンドルパサー、キングカメハメハ、アルカセットなどを送り出したKingmamboが父。芝・ダート兼用で中距離向きだろう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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