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重賞狙えるプレサンティール

  • 2007年07月31日(火) 23時46分
アルファメガハート(牝 美浦・鈴木康弘 父オペラハウス、母アルファキュート)
 母アルファキュートは現役時代、芝中距離で素軽い先行力を武器に活躍し、中山牝馬S(GIII)、サファイヤS(GIII)を勝った。産駒はいまのところアルファトリリオン(1勝)を出した程度だが、ポテンシャルが高いので配合次第ではいつでも大物を送り出せるはずだ。父オペラハウスは重厚なヨーロッパ血脈で構成され、テイエムオペラオー、メイショウサムソンなどの大物を輩出している。母アルファキュートの足りない部分を補える存在なのでおもしろい。芝・ダート兼用の中距離タイプ。

スパイオブラヴ(牝 美浦・小島太 父フレンチデピュティ、母グロンシャール)
 母グロンシャールはフェアリーS(GIII)6着馬。芝・ダート双方で走り、最終的には1000万下の安定勢力として地道に着を重ねた。父フレンチデピュティはHail to Reason系と相性がよく、とりわけRobertoとの組み合わせではクロフネ、ピンクカメオなどを出している。ニックスといっていいだろう。本馬はこの配合パターンで、さらにMr.Prospectorが入っている。これもフレンチデピュティ産駒の成功確率をアップさせる配合だ。芝・ダート兼用のマイラーだろう。

スマートシャワー(牝 美浦・畠山吉宏 父アグネスタキオン、母スプリンターキャット)
 半姉にテンザンデザート(00年ファンタジーS-GIII・2着)、タガノラフレシア(アイビーS-OP)がいる。スピードと仕上がりの早さに関してハイレベルな資質を伝える一族だ。これにアグネスタキオンを交配して誕生したのが本馬。2歳戦向きの早熟性、仕上がりの早さ、スピード、いずれに関しても申し分ない。確実に走ってくると思われるのでPOG向きだ。どちらかといえば平坦小回りのローカル戦に向いており、一気に突っ走る短距離戦が合っている。

ツクバプリティ(牝 美浦・高橋祥泰 父タニノギムレット、母ウェディングハニー)
 母の父にトニービンを持つタニノギムレット産駒はこれまで2頭が出走し、いずれも未勝利。しかし、本馬の母ウェディングハニーは府中牝馬S(GIII)の3着馬で、2代母の父がトウショウボーイなので期待が持てる。母系にトウショウボーイを持つタニノギムレット産駒といえばウオッカの名前が浮かぶ。芝向きの中距離タイプとして期待できる。

プレサンティール(牝 栗東・矢作芳人 父アグネスタキオン、母ココパシオン)
 半兄ココナッツパンチ(父マンハッタンカフェ)は弥生賞(GII)と目黒記念(GII)で2着となった活躍馬。本馬はその半妹にあたる。父アグネスタキオンは兄の父マンハッタンカフェと同じくサンデー系なので血統構成は似ている。配合はしっかりしており悪くない。馬のデキさえよければ重賞も狙える。芝向きの中距離タイプ。

ルナクィーン(牝 栗東・森秀行 父フジキセキ、母アリシーナ)
 母アリシーナは現役時代、アメリカのG2で2着となったまずまずの活躍馬。繁殖成績は優秀で、ダイヤモンドS(GIII)を勝ったウイングランツ(父ダンスインザダーク)を筆頭に、中央で出走した5頭がいずれも勝ち上がっている。本馬の父はフジキセキ。兄弟のなかで最も成績がよかったウイングランツと同じくサンデー系だ。1600〜2000mがベストで、芝もダートもこなす。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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