スマートフォン版へ

仕上がれば期待大、リワードモンシェリ

  • 2007年09月04日(火) 23時46分
サクラロミオ(牡 美浦・小笠倫弘 父サクラローレル、母サクラジュリエット)
 母サクラジュリエットは、名牝サクラサエズリ(89年京成杯3歳S-GII、89年朝日杯3歳S-GI・2着)の4頭しかいない産駒のうちの1頭。現役時代は3勝を挙げ、準OPで走った時期もあった。本馬は、父サクラローレル(年度代表馬)、母の父サクラチヨノオー(88年日本ダービー-GI)、2代母サクラサエズリなので、血統全体がサクラで固められている。全姉サクラミヤビ(JRA・4勝、地方1勝)、全兄サクラディスタンス(2勝)はコンスタントに走っており悪くない。芝・ダート兼用の中距離タイプ。

シャルルドミル(牝 美浦・堀井雅広 父トウカイテイオー、母スナークアストロン)
 「トウカイテイオー×リアルシャダイ」という組み合わせはトウカイポイント(02年マイルCS-GI、02年中山記念-GII)、チタニックオー(00年皐月賞-GI・3着)、トウカイアロー(準OP)などと同じ。近親にこれといって活躍馬はいないものの、配合的な完成度は高く、注目できる。芝の中距離で切れ味を生かす競馬ができればおもしろい。

セプタード(牡 栗東・平田修 父Dubai Destination、母Tawaaded)
 半兄Shakis(父Machiavellian)は仏米で走り、バーナードバルークH(米G2)をレコード勝ち(デルマー競馬場・芝9f:1分45秒33)したほか、重賞で上位入着を繰り返している活躍馬。本馬の父Dubai Destinationは、現役時代にマイルのクイーンアンS(英GI)を勝ち、2歳時にはロックオブジブラルタルを相手にシャンペンS(英G2)を勝った。今年の2歳馬が初年度産駒となる。芝1600〜2000mを得意とし、高速馬場よりも洋芝で本領を発揮する。道悪も巧い。

マルカネルソン(牡 栗東・松永昌博 父ホワイトマズル、母マイライフスタイル)
 母マイライフスタイルは大種牡馬サンデーサイレンスの全妹にあたる良血。現役時代にフラワーC(G3)5着などの成績がある。繁殖牝馬としてはこれまでに、ユアライフスタイル(父ティンバーカントリー、3勝)、ライフスプリング(父ヘクタープロテクター、1勝)などを出した程度で、これといった大物は出していない。本馬の父ホワイトマズルは自身の個性を主張するというより母系の特徴を引き出すタイプ。たとえば、母の父がMr.Prospectorのビハインドザマスクはスプリンター、母の父がサウスアトランティックのスマイルトゥモローは気難しい中距離馬、母の父がリアルシャダイのイングランディーレはステイヤー、と見事に色分けされている。母系の良血ぶりがダイレクトに反映されればおもしろい存在になりそう。

リワードモンシェリ(牝 美浦・後藤由之 父タニノギムレット、母リワードニンファ)
 母リワードニンファは99年の関屋記念(GIII・芝1600m)で1分31秒6という日本レコード(当時)を叩き出したスピード馬。このときは後にGI馬となるブラックホークに2馬身半差をつける完勝だった。当然、繁殖牝馬としても期待される存在なのだが、現5歳(父アフリート)、現4歳(父タバスコキャット)、現3歳(父カリズマティック)は中央競馬でデビューできなかった。体質の弱さを伝えるのかもしれない。本馬の父タニノギムレットは言うまでもなくウオッカ(07年日本ダービー-GI、06年阪神ジュベナイルフィリーズ-GI)、ヒラボクロイヤル(07年青葉賞-GII)などの父。無事に仕上がれば期待は大きい。

★netkeibaPOGページで最新の2歳馬情報を手に入れろ!!★

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング