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ダート向きの好マイラー、スマートダイス

  • 2007年09月11日(火) 23時46分
スマートダイス(牝 美浦・畠山吉宏 父Point Given、母Autumn Moon)
 半兄ステキシンスケクン(父Danzig)は軽快なスピードを武器に京成杯AH(GIII)、アーリントンC(GIII)を逃げ切った。母Autumn MoonはLycius(90年ミドルパークS-英G1)、Tereshkova(94年カブール賞-仏G3)の全妹、本邦輸入種牡馬アカビール(87年ブーゲンヴィリアH-米G2、87年ディキシーH-米G2)の半妹にあたる良血。父がDanzigからPoint Given(米年度代表馬)に替わったので、兄ほどの軽快なスピードは望めないが、底力とパワーは十分。基本的にダート向きでマイル前後に向いている。

セヴンレインボー(牡 美浦・土田稔 父スターオブコジーン、母オースミジュエリー)
 母オースミジュエリーは不出走馬だが、その半妹にサンアディユ(07年セントウルS-GII、07年アイビスサマーD-GIII)がいる。この牝系は平坦コースを得意としており、父スターオブコジーンも名うてのローカル巧者であることから、本馬も高い確率でローカル向きの資質を備えているはずだ。時計のかかる荒れた芝を得意とし、ダートもこなす。距離適性は幅広い。

ツルガオカランナー(牡 栗東・池江泰寿 父クロフネ、母フィールグルービー)
 母フィールグルービーは2戦未勝利と目立たない競走馬だったが、全姉にプレイヤーズラック(フローラS-OP・2着)、半姉にフォルナリーナ(報知杯4歳牝馬特別-GII・3着)がいる。すでにアフリートとの間にグルーヴィンハイ(7戦3勝)という良駒を出している。「クロフネ×トニービン」という組み合わせは成功しており、フラムドパシオン(06年UAEダービー-G2・3着)、ポルトフィーノ(新馬戦圧勝)などが出ている。特にダート連対率は38.5%と優秀だ。ダ1800mがベスト。

ディープスカイ(牡 栗東・昆貢 父アグネスタキオン、母アビ)
 母アビは競走馬としては無名ながら、独2000ギニー馬Royal Dragonの半姉にあたる良血。Miss Carmie 4×3というインブリードを持っている(Miss Carmieは米3歳牝馬チャンピオンChris Evertの母)。繁殖牝馬とても注目できる存在だ。本馬の父はアグネスタキオン。やや線の細さを感じさせる種牡馬なので、母系に図太いスタミナ血統を入れたものが出世する傾向が見られる。本馬は母系にRibot系のKey to the Mintを持っている。アグネスタキオン産駒の成功するパターンに当てはまっているので期待できる。芝・ダート兼用の中距離タイプ。

ミヤビアラシオー(牡 美浦・戸田博文 父ジャングルポケット、母キョウエイクロップ)
 母キョウエイクロップは現役時代に2勝。その半兄にインターブラボー(94年京成杯3歳S-GII・5着)、半姉にグレイスナッキー(93年クイーンC-GIII・2着)、アスクローザ(準OP)がいる。派手さはないが堅実に良駒を送り出す牝系だ。本馬は「ジャングルポケット×ヘクタープロテクター」という組み合わせ。父は仕上がりが遅くやや晩成型の傾向が見られるので、Mr.Prospector系のヘクタープロテクターが母系に入るのは悪くない。芝・ダート兼用の中距離タイプ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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