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亡き兄の夢を叶えるか、ウォーリアバイオ

  • 2007年12月11日(火) 23時46分
サンデーギャロップ(牝 美浦・杉浦宏昭 父マーベラスサンデー、母パルブライト)
 母パルブライトはジャパンC優勝馬ペイザバトラーの代表産駒。南関東の大井競馬場でデビューし、東京3歳優駿牝馬、大井記念を勝ったあと、中央に移籍して新潟記念(GIII)、函館記念(GIII)を勝った。繁殖牝馬としてはこれまでに大物は出していないが、サインオブゴッド(2勝)、サンアイブライト(1勝)とまずまずの産駒を出している。本馬の父はマーベラスサンデーなのでダート向きの可能性もある。

サンドヴィーナス(牝 美浦・武市泰男 父マンハッタンカフェ、母サンドピアリス)
 母サンドピアリスは20頭立ての最低人気でエリザベス女王杯(GI)を勝った超大穴ホース。その後、京都記念(GII)2着、京都大賞典(GII)3着などの成績があるので、フロックというわけではない。タマモストロング(00年マーチS-GIII、00年白山大賞典-交流GIII、00年さくらんぼ記念-交流GIIIなど)を送り出しているように繁殖牝馬としても結果を出している。本馬の父はマンハッタンカフェなので芝・ダート兼用の中距離タイプだろう。

タイキビッグバン(牡 美浦・土田稔 父コロナドズクエスト、母タイキマフィン)
 母タイキマフィンは1戦0勝(しんがり負け)という冴えない競走成績だったが、名馬タイキシャトルの全妹という良血。繁殖牝馬としてはこれまでに2頭の産駒をターフに送り出している。いずれも丈夫さに欠けるところがあるが、タイキミント(父エンドスウィープ)は4戦2勝と悪くない成績だった。本馬の父コロナドズクエストはタイキミントの父エンドスウィープと同じくフォーティナイナー系なのでおもしろい。芝・ダート兼用のマイラー。

タムロチェスト(牡 栗東・西園正都 父フォーティナイナー、母タムロチェリー)
 母タムロチェリーは阪神JF(GI)を7番人気、小倉2歳S(GIII)を15番人気で制覇。それ以外のレースでは大敗を続けた。本馬はその初仔で、父はMr.Prospector系のフォーティナイナー。仕上がりが早く、基本的にはダート向きだが、短距離なら芝でもやれそう。意外性のある血なので人気薄でも怖い。

テラノファントム(牡 美浦・田村康仁 父フジキセキ、母マイバレンタイン)
 半兄ワイルドスナイパー(父バブルガムフェロー)は函館記念(GIII)3着馬。本馬の父は同じサンデー系のフジキセキ。「フジキセキ×トニービン」という組み合わせはドリームパスポート(06年神戸新聞杯-GII、06年きさらぎ賞-GIII)、ユメノシルシ(07年新潟記念-GIII)と同じ。どちらかといえば平坦コース向きだが確実に走ってきそう。芝向きの中距離タイプ。

ウォーリアバイオ(牡 栗東・領家政蔵 父アグネスタキオン、母パンパードスター)
 母パンパードスターはモンマスオークス(米G2)、フェアグラウンズオークス(米G3)を勝ったハイレベルな競走馬。繁殖牝馬としてはアグネスタキオンとの間にグッドラックアワーを出している。同馬は新馬戦でアドマイヤオーラ(07年弥生賞-GII、07年シンザン記念-GIII)の2着に食い下がり、2戦目の未勝利戦でヒラボクロイヤル(07年青葉賞-GII)相手に勝ち上がった実力馬で、3戦目に挑戦したラジオNIKKEI杯2歳S(GIII)で不運にも故障により競走中止、予後不良となってしまった。本馬はその全弟。仮に兄と同等の競走能力を受け継いでいるとしたら重賞級で活躍できるはずだ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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