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キングヘイロー産駒の好配合馬カノヤトップレディ

  • 2008年01月22日(火) 23時46分
オークヒルズ(牝 栗東・池江泰郎 父ブライアンズタイム、母バロネッセ)
 全兄ゲイルバニヤンは1000万条件馬だが、配合的にもっと上を目指せるポテンシャルを秘めていると思われる。母系にBlushing Groomを抱えるブライアンズタイム産駒といえば年度代表馬マヤノトップガンを思い出す。母の父はNureyev系のTheatrical(ヒシアマゾンの父)で、おそらく芝向きの中距離タイプだろう。

カノヤトップレディ(牝 栗東・橋口弘次郎 父キングヘイロー、母ウッドマンズシック)
 半姉にカノヤザクラ(07年セントウルS-GII・2着、07年京阪杯-GIII・3着)、パイアン(02年セントウルS-GIII・2着)がいる良血。これにキングヘイローを交配して本馬が誕生した。母系にWoodmanを持つキングヘイロー産駒は成功しており、競馬場で走ったわずか3頭からムラマサノヨートー(07年NHKマイルC-GI・3着)とクールシャローン(OP)が出ている。マイル以下の芝がベスト。

サイキョウツバキ(牝 栗東・坂口正大 父マヤノトップガン、母サイキョウロマン)
 母サイキョウロマンは1勝馬だが、ステージチャンプ(94年日経賞-GII、95年ステイヤーズS-GIII)の半妹、プライムステージ(94年札幌3歳S-GIII、94年フェアリーS-GIII)の全妹にあたる良血で、その母ダイナアクトレスは2年連続でJRA賞最優秀5歳以上牝馬に選出された名牝。「マヤノトップガン×サンデーサイレンス」の組み合わせは、プリサイスマシーン(スワンSなど重賞4勝)、ワキノカイザー(OP)などを出しており成功している。芝・ダート兼用の中距離タイプ。

シンボリビスケーン(牡 美浦・鈴木伸尋 父Cozzene、母Mulrainy)
 母Mulrainyはカナダ産馬で、現役時代にダッチェスS(加G3)を勝ったほか、G1でも2回3着となった活躍馬。これに名種牡馬Cozzeneを交配して本馬が誕生した。Cozzeneはほとんど純白に近い芦毛をトレードマークに米芝戦線で活躍し、ブリーダーズCマイル(G1)を快勝した。気難しさを伝えるのが欠点で、産駒は逃げたり追い込んだりといった極端なレースで成功するものが多い。本馬もそうしたタイプになりそうだ。

トウショウフォース(牡 美浦・奥平雅士 父クロフネ、母マザートウショウ)
 母マザートウショウは名門ソシアルバターフライ系に属し、トウショウボーイやトウショウペガサスなど近親に多くの活躍馬がいる。素軽いスピードを武器に函館3歳S(GIII)、3歳牝馬S(GIII)、クイーンC(GIII)を制した。繁殖牝馬としてはこれまでにトウショウトリガー(クラスターC-GIII・3着)、トウショウガナー(1000万下)などを送り出している。本馬の父はクロフネ。マイル以下のダートで活躍しそうだ。

エスポワールシチー(牡 栗東・安達昭夫 父ゴールドアリュール、母エミネントシチー)
 父ゴールドアリュールは初年度から期待以上の成績を収めており、産駒は芝・ダートを問わず走っている。特に強いのは新馬戦で、連対率は39.4%。ダートに限れば46.2%に達する。本馬の母エミネントシチーは「ブライアンズタイム×ブレイヴェストローマン」という力強い配合で、現役時代に1000万条件で走った。パワー型の血が集められているのでダート路線を歩むことになりそう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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