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ハマれば重賞も狙えるプレンティフェスタ

  • 2008年02月05日(火) 23時46分
スイートデンジャー(牝 栗東・友道康夫 父シンボリクリスエス、母スカラシップ)
 母スカラシップはウイニングチケット(93年日本ダービー-GI)の全妹、ロイヤルタッチ(95年ラジオたんぱ杯3歳S-GIII、96年きさらぎ賞-GIII)の半妹にあたる良血。二度の長期休養があったがフラワーC(GIII)4着など8戦4勝の好成績を残した。繁殖牝馬としてはこれまでにメンデル(2勝)、ソウルオブジャパン(2勝)などを出している。丈夫さに欠ける産駒が目立つので、比較的四肢がしっかりしているシンボリクリスエスは配合相手として悪くない。芝向きの中長距離タイプだろう。

ナナヨーハッピー(牝 栗東・川村禎彦 父マーベラスサンデー、母ナナヨーウイング)
 母ナナヨーウイングは現役時代、13番人気で出走したオークス(GI)で2着に突っ込んだ大穴馬だった。Roberto系×Ribot系という鈍重なスタミナ血統なのでスピードを欠く産駒が多い。代表産駒のナナヨーヒマワリ(父エアジハード)はダート中距離路線で準OPまで出世した。本馬の父はマーベラスサンデー。おそらく兄と同じくダート向きの中距離馬だろう。

パレスダイヤモンド(牝 栗東・小島貞博 父グラスワンダー、母エリモシューテング)
 半姉エリモシックはエアグルーヴ、ファビラスラフインの同世代で、これらの強敵に揉まれつつ、エリザベス女王杯(GI)を勝ち、秋華賞(GI)と札幌記念(GII)で2着した。同じく半姉のエリモピクシーは重賞で上位入線を繰り返し、半兄ディーエスハリアーはスプリングS(GII)4着という成績がある。母が21歳時の産駒というのは多少気になるところではあるが、兄姉がコンスタントに走っているので本馬にも期待できる。父はグラスワンダー。芝・ダート兼用の万能タイプだろう。

プレミアムキャノン(牝 栗東・鮫島一歩 父フジキセキ、母セイントセーラ)
 シルクフェイマス(04年日経新春杯-GII、04年京都記念-GII、06年アメリカJCC-GII)の半妹で、父はマーベラスサンデーからフジキセキに替わった。「フジキセキ×Caerleon」という組み合わせはナリタシークレット(OP)と同じ。本馬は、母系の奥がスタミナ血統で固められているので芝向きの中距離タイプだろう。

プレンティフェスタ(牝 美浦・加藤征弘 父シンボリクリスエス、母マニックサンデー)
 母マニックサンデーはザッツザプレンティ(03年菊花賞-GI、02年ラジオたんぱ杯2歳S-GIII)の半姉、ウインシュナイト(01年札幌記念-GII・5着)の全姉にあたる良血で、現役時代に4歳牝馬特別・東(GII)を制覇した。すでに2頭の産駒がデビューしているものの、JRAでは勝ち星を挙げていない。申し分のない良血繁殖牝馬なので、いつでも大物を送り出す可能性がある。本馬の父はシンボリクリスエス。三振かホームランかというタイプかもしれない。ハマれば重賞も狙える。芝・ダート兼用の中距離タイプ。

ミルシャイナー(牝 美浦・宗像義忠 父シンボリクリスエス、母ミルレーサー)
 母が22歳時に産んだ産駒だが、血統は優秀。半兄にフジキセキ(JRA賞最優秀3歳牡馬)、アグネススペシャル(02年オールカマー-GII・2着)、半姉にシャイニンレーサー(96年マーメイドS-GIII)がいる。本馬の父はシンボリクリスエス。95年生まれのサンシャワーキッス(父アンバーシャダイ)以来久々の非サンデー系種牡馬との交配で、これまでにない配合構成なのでどんな産駒となるのか興味深い。基本的には芝向きの中距離タイプだろう。

アルティジャーノ(牡 美浦・松山康久 父ファルブラヴ、母ラークホイッスル)
 半兄にモエレソーブラッズ(05年兵庫ジュニアグランプリ-交流GIII、05年全日本2歳優駿-GI・3着)、半姉にペニーホイッスル(04年フェアリーS-GIII・2着、06年東京新聞杯-GIII・5着)がいる良血。父ファルブラヴはジャパンC(GI)優勝馬で、初年度産駒からレーヴダムール(07年阪神JF-GI・2着)などを送り出して成功している。仕上がりが早く新馬戦に強い。本馬は芝向きのマイラーだろう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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