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秋華賞は裏の裏で本命決着も

  • 2001年10月09日(火) 00時00分
 今週は荒れるG1、秋華賞である。

 ……とまあ、なにはともあれ「荒れる」という言葉を絡めて予想原稿が展開されるはずの今週である。エリザベス女王杯が牝馬三冠目だった時代から、これでもかこれでもかというほど荒れてきたのだから当然でもある。私自身もあちこちの予想原稿で「荒れるとしたら」的な切り口の文章を書いてきた。

 しかし、ここではちょっとパターンを変えてみよう。「裏の裏で堅い決着」はないのかという話である。秋華賞には桜花賞馬とオークス馬で1番人気決着(メジロドーベル・キョウエイマーチ)という実績もあるではないか。また、荒れる重賞というイメージがありすぎるため、本命サイドの馬券が過少人気になる可能性もある。

 さらに、今年の3歳牝馬はそんな決着を生む可能性がある世代でもあるのだ。

 9月までに行われた3歳牝馬限定のオープン特別・重賞は全部で15レース。そのうち万馬券決着となったのはクイーンSしかなく、馬連5000〜9000円の決着は1本もない。その一方で、馬連3ケタ決着は4回ある。

 ちなみに昨年はというと、同じ9月・ローズS終了時点で同じように15レースの3歳牝馬限定オープン・重賞が行われており、3ケタ決着の回数こそ同じ4回だったが、万馬券が4本。その他に桜花賞の8000円台があった。

 一昨年は17レース中万馬券は今年と同じ一本だったが、それが5万円台の超大穴。他に5000円台が一本。3年前は17レース中万馬券が2本と5000円以上が2本となっている。

 メジロドーベル・キョウエイマーチの97年もそれまでの3歳牝馬戦は荒れていただけに参考になるかは微妙なのだが、今年の3歳牝馬が例年より安定しているのは事実。本命党の方は変にココロ動かされることなく馬券を買っていただきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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