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芝中距離で大仕事が期待できるレガトゥス

  • 2020年04月02日(木) 12時00分
●ヴァルガス(牡 美浦・藤沢和雄 父モーリス、母ボカイウヴァ)
 母ボカイウヴァは現役時代に仏米で走り、14年フロール賞(仏G3・芝2100m)で2着。Sadler's Wells≒Nureyev 3×3という4分の3同血クロスが施されている。

 初仔のマテンロウヒーロー(父スクリーンヒーロー)は現在5戦してまだ勝ち星がない。本馬の父モーリスは現役時代に15年安田記念(GI)、15年マイルCS(GI)、16年天皇賞・秋(GI)を勝ったほか、香港でも15年香港マイル(G1)、16年チャンピオンズマイル(G1)を制した名馬。

 父系はスクリーンヒーロー→グラスワンダー→Silver Hawk→Robertoとさかのぼり、2代母は重賞を4勝した名牝メジロモントレー。重厚さとスピードを併せ持つ血統は野性味にあふれている。初年度産駒の現2歳世代は血統登録頭数が176頭。仕上がりは比較的早いタイプだろう。本馬はSadler's Wells 4×4なので、母の4分の3同血クロスを継続発展させている。

 また、Ameriflora≒デインヒル4×4という組み合わせのクロスを持っているのもセールスポイント。母は本格的なヨーロッパ血統なのでスピード面の懸念は否めないが、上記のように配合的に面白い仕掛けが施されているので、どんな結果がもたらされるのか興味深い。芝向きの中距離タイプ。

●バッソプロフォンド(牡 美浦・藤沢和雄 父ディープインパクト、母レディオブオペラ)
 バルトリ(2戦1勝)の全弟、レディマクベス(赤松賞-2歳500万下・3着/父ハーツクライ)の4分の3弟。母レディオブオペラは14年シルクロードS(GIII)2着のほか芝短距離で5勝を挙げたスプリンター。2代母レディミドルトンはDevotee(09年UAEオークス・芝1800m)の半姉で、3代母Danutaも03年UAEオークスの勝ち馬。

 サンデーサイレンス2×4、Halo 3×4・5というギャンブル配合だが、Singspiel、Kingmamboという欧州血統を挟んでいるのでバランスは取れている。全姉バルトリは新馬戦の馬体重が430kgと小柄なので、馬体のサイズは気になるところだが、すでに3月21日から美浦坂路で時計を出し始めているように早期デビューが見込める。

 ゴドルフィンと藤沢和雄厩舎のタッグはタワーオブロンドンと同じなので期待したい。芝向きの中距離タイプ。

●マテンロウベントス(牡 栗東・中内田充正 父Camelot、母High Fidelity)
 母High Fidelityはフランスで7戦1勝。カルティエ賞年度代表馬に輝いたHurricane Run(05年凱旋門賞-仏G1、05年愛ダービー-G1、06年キングジョージ6世&クイーンエリザベスS-英G1)の半妹にあたる良血だ。すでに5頭の産駒がデビューしており勝ち馬も出ているが、これといった大物はいない。

 本馬の父はCamelot。現役時代に12年英2000ギニー(G1)、12年英ダービー(G1)、12年愛ダービー(G1)を制覇した名馬で、Latrobe(18年愛ダービー-G1)などを出して種牡馬成績も上々だ。本馬はSadler's Wells≒Nureyev 3・5×3でヨーロッパ色の強い血統。父の産駒は意外に堅い馬場にも適性があるが、やはり日本の軽い芝にどれだけ適応できるかがカギだろう。

 切れる脚があるようなら大物か。3月8日から栗東坂路で時計を出しておりデビューは早そう。芝向きの中距離タイプ。

●リュラネブラ(牡 美浦・国枝栄 父ロードカナロア、母リュラ)
 母リュラは現役時代5戦未勝利に終わったが、14年桜花賞(GI)、14年札幌記念(GII)など重賞を4勝したハープスターの4分の3妹で、アドマイヤベガ(99年日本ダービー-GI)、アドマイヤドン(GIを7勝)、アドマイヤボス(00年セントライト記念-GII)を近親に持つ良血。

 母方にファルブラヴを持つロードカナロア産駒はこれまで7頭出走して5頭が勝ち上がり、ステルヴィオ(18年マイルCS-GI、18年スプリングS-GII)、ミッキーワイルド(19年プロキオンS-GIII・2着)が出ている。連対率33.3%、1走あたりの賞金額650万円は非常に優秀。芝向きのマイラーだろう。

●レガトゥス(牡 美浦・木村哲也 父モーリス、母アドマイヤセプター)
 母アドマイヤセプターは気性に難がありながら12年京阪杯(GIII)2着、12年スワンS(GII)3着など重賞で健闘した。その全弟ドゥラメンテは15年皐月賞(GI)と15年日本ダービー(GI)の二冠を制覇。2代母アドマイヤグルーヴ(03、04年エリザベス女王杯-GI)、3代母エアグルーヴ(年度代表馬)、4代母ダイナカール(83年オークス)という超良血で、母の4分の3同血にはルーラーシップ(12年クイーンエリザベス2世C-香G1など重賞5勝)がいる。

 繁殖牝馬としても上々で、2番仔スカイグルーヴ(父エピファネイア)はデビュー戦を圧勝したあと2戦目の京成杯(GIII)では牡馬相手に1/2馬身差の2着と健闘した。本馬は母の3番仔。父モーリスは現役時代に15年安田記念(GI)、15年マイルCS(GI)、16年天皇賞・秋(GI)を勝ったほか、香港でも15年香港マイル(G1)、16年チャンピオンズマイル(G1)を制した名馬。

 ダイナカール牝系は成長力があり、古馬になってからが本番だが、父モーリスは2歳戦からやれるタイプだと思われるので、芝中距離で大仕事が期待できそうだ。3月20日から美浦坂路で時計を出している。母方から気性の難しさを受け継がなければ楽しみ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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