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藤沢和雄、角居勝彦厩舎が新時代を導く!令和競馬の調教プロファイル(辻三蔵)

  • 2019年04月16日(火) 18時00分

厳しい調教で人馬を育て、勝利への道標を示す


 牡馬クラシック1冠目・皐月賞はサートゥルナーリアが4戦全勝で制覇。勝ち時計の1分58秒1はレースレコードと0秒3差の好タイム。2005年ディープインパクト以来、14年ぶりに無敗の皐月賞馬となった。

 今回は、前走のホープフルS(1着)から約3カ月半ぶりの出走。中106日での皐月賞勝利は最長間隔記録を樹立。

 牝馬クラシック第1弾・桜花賞をレースレコードで勝ったグランアレグリアが、前走の朝日杯フューチュリティS(3着)から約4カ月ぶりの出走。桜花賞では、前年のアーモンドアイ(中89日)を上回る中111日での最長間隔勝利だった。

 年明け初戦に桜花賞、皐月賞を制したのはどちらも史上初の快挙。平成最後の桜花賞、皐月賞は日本競馬界の分岐点になった。

 グランアレグリアは外厩施設のノーザンファーム天栄、サートゥルナーリアはノーザンファームしがらき調整馬。

 1月22日(火)当欄に『ノーザンファーム天栄調整馬の調教プロファイル』を掲載したが、グランアレグリア、サートゥルナーリアは厩舎独特の調整スタイルで新時代を切り開いた。

 藤沢和雄厩舎のグランアレグリアは、レースから1カ月前の3月5日(火)ノーザンファーム天栄から帰厩。帰厩翌日6日(水)に坂路入り開始。

 いわゆる[15-15](1ハロンを15秒台で走ること、心肺機能を鍛える基本速度)を1週間に5日乗り、地道な体力作りに努めた。3ハロン45秒を切った調教本数は合計9本。

 追い日の水曜日はウッドコースで実戦を意識したスピードトレーニングを行った。4ハロン目から終いを伸ばし、速力強化を図った。

 全休日(月曜日)、追い切り翌日(木曜日)以外は坂路、ウッドコースで3ハロン45秒以内の調教時計を記録するのは角居勝彦厩舎も同じ。

 角居厩舎のサートゥルナーリアは、レースから1カ月前の3月13日(水)ノーザンファームしがらきから帰厩。帰厩翌日14日(木)に坂路入り開始。3ハロン45秒を切った調教本数は合計9本。

 追い日の水曜日はウッドコースで長めの距離を乗り込み、スタミナ強化を図った。折り合いに重点を置き、4F目から瞬発力を伸ばすのは藤沢厩舎と同じ。全体時計は遅くてもゴール板を過ぎた後、加速し、時計以上に負荷を掛けている。

 藤沢、角居厩舎は追い日以外も黙々と乗り込み、運動量を増やした。馬の走りたい気持ちを我慢させながら、適度な速度を保つには騎乗者の忍耐力が必要だ。馬にも人にも厳しい調教を課すことで、GIを勝ち抜く強靭な精神力を身につけた。

 グランアレグリアは2歳春、3月30日(金)入厩。6月3日(日)新馬戦(1着)まで2カ月間、藤沢厩舎で調整していた。

 サートゥルナーリアは2歳春、角居厩舎に4月19日(木)入厩。5月2日(水)ゲート試験合格後、5月3日(木)ノーザンファームしがらき放牧。2週間の外厩調整を経て、6月10日(日)新馬戦で初勝利した。デビュー前、長期の在厩期間に英才教育を施した成果が1年後、大舞台での快挙に結びついた。

 ノーザンファーム天栄、ノーザンファームしがらきでの外厩調整を活用し、競走馬のポテンシャルを発揮するための最適な調整方法を在厩期間で実施する。新時代を迎えた令和競馬を導く道標が示されている。

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