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【阪神JF】ソウルスターリング楽々戴冠 やっぱり怪物だった!

デイリースポーツ
  • 2016年12月12日(月) 06時00分
 「阪神JF・G1」(11日、阪神)

 日本が誇る良血ディープインパクト産駒不在の一戦で輝いたのは、欧州が生んだ14戦無敗の怪物フランケル産駒だった。1番人気のソウルスターリングが直線内から鮮やかに抜け出し、無傷の3連勝でG1初制覇。騎乗したルメールは昨年のメジャーエンブレムに続く連覇達成。しかもこの日は1日6勝の固め打ち。年間177勝として一気に全国リーディングトップに躍り出た。2番人気リスグラシューは猛追及ばず2着。3着に3番人気のレーヌミノルと人気通りの決着となった。

 “怪物の娘”と呼ぶのにふさわしい、鮮やかな勝ちっぷりだった。14戦無敗のまま引退したフランケルの産駒ソウルスターリングが、父と同じく無敗でG1初制覇を決めた。メジャーエンブレムで制した昨年に続く連覇を達成したルメールは、誇らしげに人さし指を突き上げる。西日に照らされた2歳女王の背で笑顔がはじけた。

「強かった。とてもうれしい。お母さんにも乗ってフランスオークスを勝った。僕にとって特別な馬。お父さんのフランケルもチャンピオンホース。自信はあった。G1を勝てて良かった」。母スタセリタは自身の手綱で4勝を挙げたG1・6勝の名牝。思い入れのある血統での勝利に喜びもひとしおだ。

 冷静な手綱さばきが光った。横で何度も立ち上がるエムオービーナスにつられずに好発進を決め、道中は1枠2番を生かし、ロスなく好位で立ち回った。直線は逃げ馬の内へ誘導し、残り1F手前で抜け出すと左ステッキ一発。「手前を変え、すぐ反応してくれた」。最後は後ろを確認する余裕の走りで、栄光のゴールを射抜いた。

 G1・23勝目となった関東の名伯楽・藤沢和師は「4コーナーを回ったところで勝ったと思った。人気通りに結果を出せて良かった」と胸をなで下ろす。98年スティンガー以来、2度目の勝利に「彼女も切れ味のいい馬だが、同じくらいいい馬。欧州の血統で日本の時計の速い競馬が心配だったけど、この馬は軽くてスタートも上手。操縦も利く」と自然と声が弾む。

 来春は桜花賞(4月9日・阪神)に加え、登録済みの牡馬クラシックも選択肢となるが、師は「千六もいいなと思っちゃった。オーナーと相談して考えます」と明言は避けた。この日1日6勝を挙げ、177勝でついに全国リーディング首位に立ったルメールは「チャンスはある。楽しいし、いいチャレンジ。この馬の来年ももちろん楽しみです」と自身初の栄冠と、パートナーの将来性に期待大。人馬の快進撃は、誰にも止められそうにない。

提供:デイリースポーツ

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