「
シンザン記念・G3」(8日、京都)
8番人気
キョウヘイが鮮やかな直線強襲を決めた。最後方待機から力強い末脚を繰り出し、波乱を演出。
リーチザクラウン産駒は初の重賞Vとなった。2着は4番人気
タイセイスターリー。人気を集めた池江厩舎の
ペルシアンナイトは3着、
アルアインは6着に敗れた。
雨を切り裂き、ゴールに末脚を突き刺した。泥だらけになりながらも、気持ちの強さで1頭、また1頭とパスして行く。
タニノギムレット、
ジェンティルドンナなどが夢を膨らませた登竜門を、今年は
キョウヘイが胸を張ってくぐり抜けた。
「他の馬と一緒にゲートを出すと変に力んでしまうところがあるので、意識して遅らせるような気持ちで出しました。馬場が渋くなって、他馬も脚が鈍ると思っていましたから、ためればためるだけ、直線はさばけると考えていました。本当に気持ち良かったです」。最後方で脚をためて末脚を発揮。それはプラン通りだった、と高倉は明かした。
道悪だった前走(
千両賞2着)。惜しくも敗れはしたが、上がりタイムはメンバー最速だった。「重い馬場になれば、と思っていました。ジョッキーにはこの前と同じように、と伝えていたんです」。8番人気からの下克上を狙うには、雨の
アシストが欲しかったと宮本師は振り返った。
13年の
中京記念(
フラガラッハ)以来となる重賞勝ちを果たした高倉は「まだ僕自身、うまく乗れていないので、乗り方ひとつでまた変わってくるはずです」と浮かれることなく前を向いた。指揮官はマイルで結果を出せたことを胸に刻み「
NHKマイルC(5月7日・東京)を目標に逆算してスケジュールを組んでいきたい。東京の馬場は合うと思います」と進むべき道に言及。14年
シンザン記念で勝利をつかみ
NHKマイルCで輝いた
ミッキーアイルの背中を追い、3歳マイル王の座へ。末脚に磨きをかけ、夢舞台に立つ。
提供:デイリースポーツ