「
鳴尾記念・G3」(3日、阪神)
鮮やかな逃げで、強豪を抑え切った。ハナを奪った
武豊騎乗の3番人気
ステイインシアトルが重賞初制覇。池江師はレース3連覇となった。遅咲きの6歳馬が夏の重賞戦線でも存在感を示す。1番人気の
スマートレイアーが2着。7番人気の伏兵
マイネルフロストが3着に奮闘した。
名手の絶妙なリードに導かれ、
ステイインシアトルが待望の重賞初制覇を決めた。8枠9番の外枠から先頭に立つと、1000メートル通過61秒6のマイペースの逃げ。ゴール前は、
スマートレイアーの強襲を首差振り切った。
「うまくいきました。馬もレースを覚えてきて、乗りやすかったです」と
武豊はしてやったりの表情で振り返る。脚部不安による1年7カ月間の休養もあり、6歳馬ながらまだこの日がキャリア10戦目。「ようやく馬が良くなってきた。まだまだ良くなる余地を残している」とさらなる伸びしろに期待を寄せた。
「ジョッキーの進言もあってこのレースを使うことに。馬の状態も良かったですし“神騎乗”でしたね。しびれました」。ユタカの手綱さばきに賛辞を送ったのは池江師だ。「
スマートレイアーが来た時はヒヤッとしたけど、開幕週というのも良かったですね」と振り返り、15年
ラブリーデイ、昨年の
サトノノブレスに続く、レース3連覇には「たまたまですよ」と照れ笑いを浮かべた。
次走は
函館記念(7月16日・函館)か
小倉記念(8月6日・小倉)を予定。
宝塚記念に挑んだ前2年覇者とは違い、サマー2000シリーズへの参戦をにらむ。遅咲きの実力馬が、初夏の仁川から夏の重賞戦線を盛り上げていく。
提供:デイリースポーツ