2日間にわたって開催される「セレクトセール2017」が10日、北海道苫小牧のノーザンホースパークで開幕した。
1歳馬
セッションとなるこの日は242頭が上場され、216頭が落札。売り上げは86億3450万円(以下、金額は全て税抜で表記)で、過去最高を記録した昨年(81億3060万円)をさらに上回る史上最高額となった。落札率は89.3%、1頭平均は3997万円だった。
1億円を超える高額落札馬は15頭と、こちらも昨年の14頭を上回った。その中でも最高落札額となったのが「
リッスンの2016」(牡、
父ディープインパクト)。「サトノ」の冠名でおなじみの里見治氏が2億7000万円で落札した。きょうだいに2015年の
ローズSを制した
タッチングスピーチや、今年の
共同通信杯3着の
ムーヴザワールドなどがいる血統で、栗東の
池江泰寿厩舎への入厩が予定されている。里見オーナー悲願のダービー制覇の期待がかかる一頭になるだろう。
2番目の高額馬は「
シルヴァースカヤの2016」(牡、
父ディープインパクト)。(株)キーファーズが2億6000万円で落札した。全兄
シルバーステートは早くからダービー候補と言われた素質馬で、屈腱炎のためクラシック出走は叶わなかったものの、復帰後連勝を飾っている(現在5戦4勝)。
3番目は「
サミターの2016」(牡、
父ディープインパクト)で、(株)ダ
ノックスが2億5000万円で落札。
母サミターは愛1000ギニー(愛G1)、ガーデンシティS(米G1)など英愛米で重賞3勝を挙げた活躍馬。ここまでの3頭が2億円を超える額で落札されている。
また、早くも新馬戦を3勝している新種牡馬
ロードカナロアの産駒「
キングスローズの2016」(牡、父
ロードカナロア)が(株)NICKSに1億8000万円で落札された。半兄に今年の
日本ダービーに出走した(10着)
サトノアーサーがいる血統で、全体でも5位タイとなる高額だった。
その他では、昨年の
ドバイターフを制した
リアルスティールの全妹「
ラヴズオンリーミーの2016」(牝、
父ディープインパクト)に注目が集まりそうだ。落札者はネット事業大手の(株)DMM.com(1億6000万円、牝馬最高額)。