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【スプリンターズS】レッドファルクス連覇のカギは必勝パターンの外差し/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2017年09月28日(木) 18時00分
 調教過程にスポットを当てた先週の当欄では、アメリカJCC(1着)時に比べて攻め切れないタンタアレグリアの不安を指摘。「むしろ従来パターン(10日競馬)を変えて早めに入厩した陣営の意気込みが怖い」と記したルージュバックオールカマーの主役に抜てきし、久々に会心のヒット(◎→○→▲)となった。

 それに気を良くしたわけではないが、実は今週も調教過程の変化に注目する馬がいる。史上わずか2頭(サクラバクシンオーロードカナロア)の偉業=GIスプリンターズS連覇にチャレンジする昨年覇者レッドファルクスである。

「中山千二は決してベストの条件ではない」

 送り出す尾関知人調教師がこう語る理由は単純だ。同馬のウイークポイントは左トモ。それが原因で2013年の未勝利戦(中山芝8ハロン)以降、2年以上体の左側に、より負担のかかる右回り競馬を封印してきた。昨年Vも同馬を知る者にとっては“うれしい誤算”だったろう。

 一方で指揮官は今回こんな言葉も口にする。

「昨年は春から秋にかけてグンと成長したが、今年は変わりなく高いレベルで推移している」

 この発言は昨年並みのパフォーマンスを保証するものだろうが、内心「本当か?」とも思う。疑うのは調教内容が確実に変化したためだ。

「現状も右回りは極力続けて使いたくない」と師が話す通り、いまだ左回りがベター。ゆえに春当初は調教でも右回り&小回りの南ウッドでのハードワークは避けてきた。だからこそ、である。衝撃だったのは同コース6ハロン80.9秒のスパルタ追い切りを課した1週前。“高値安定”どころではない。馬体は一層の完成を迎えた、が当方の見立てである。

 もっとも昨年が6着まで0秒1差の激戦。加えてベスト舞台のはずの高松宮記念で勝ち切れなかった(3着)ことを踏まえれば楽観は禁物か。むしろ同馬の今回の焦点はデキ以上に枠順、馬場状態。これが当方のもうひとつの見立てである。何を隠そう、ともに3着に終わった高松宮記念安田記念の枠順確定後、某スタッフが何度か漏らしたセリフが印象的だ。

「もっと外が良かった」

 勝利したCBC賞スプリンターズS京王杯SCはくしくもすべてオレンジ帽(7枠)。これが意味するものは、スムーズな「外差し」こそ同馬の必勝パターンであるということ。枠、馬場を含めて…昨年覇者がさらに上げたギアを駆使できる展開になるのか。偉業達成の最大のカギはおそらくここにある。

(美浦の宴会野郎・山村隆司)

東京スポーツ

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