スケール感が漂う
オルフェーヴル産駒と挑む
阪神JF。胸の高鳴りを抑えつつ、冷静に口を開いた。「初戦から継続して乗せていただく機会を与えてもらいました。頑張りたい」。
石橋脩騎手(33)=美浦・フリー=が、2戦2勝の
ラッキーライラックと出陣する。
今年はキャリアハイを大きく更新し、先週終了時点でJRA62勝と好調だ。「いい馬に乗せていただいているので。あとはレース全体の中で先手を取る感覚が、少しつかめてきたかなと。今までもそういうつもりで乗ってはいたのですが」。より強い意識と、それを体現する技術。築き上げてきた数字には確かな理由が存在する。
国内トップジョッキーですら、シビアな乗り代わりが告げられる時代。多くの騎手が馬の将来を見据えつつ、一方で即座に結果が求められる難しさと格闘している。「まだ3戦目で競走生活は始まったばかり。でもいい競馬をしてあげたい」。G1制覇となれば、単勝14番人気の
ビートブラックで制した12年
天皇賞・春以来。重圧に打ち勝った際の美酒には、きっと違った味わいがある。(デイリースポーツ・豊島俊介)
提供:デイリースポーツ