全国的に厳しい寒さが続いているが、栗東も例外ではない。とはいえ、雪の影響を受けて調教時間が変更になるといったことはなく、通常通りに調教できていることはなにより。馬場状態に関しても、雨が降っていないこともあり、ウッドチップも悪くない状態が続いている。
【坂路/4F51.9秒】
7日。一番時計は4F49.9秒の
キーグラウンド(栗東・
宮徹厩舎)。1回目のハローが終了した直後の時間帯だったが、かなり速い時計だったし、4F目も12.3秒と最後まで止まっていない。4F50秒台も3頭いるので、かなり走りやすい馬場であったことは先週と変わりない。
8日。前日同様、時計の出やすい馬場状態だったが、一番時計は
レッツゴードンキ(栗東・
梅田智之厩舎)の4F49.7秒。来週の
小倉大賞典を予定している
トリオンフは2連勝中の勢いを感じさせる動きで、4F目11.9秒の鋭い伸び。
札幌2歳S11着以来の重賞挑戦となるが、当時とは全く別馬に成長したといってもよいだろう。
先週の馬場差は「-0.4秒」。今週も先週同様、時計が出やすい馬場。よって馬場差は、7日、8日ともに先週とほぼ同じ『-0.3秒』で記録している。
【CW/5F66.5秒】
7日。朝一番の開門直後は少し走りにくい印象があったし、騎乗者に聞いてみても「引っ掛かりが悪い馬場」と表現していた。とはいえ、全体的な時計を見てみると、決して時計が出にくい馬場ではない。調教時間の中間帯だった
アドマイヤロブソン(栗東・
友道康夫厩舎)は楽に6F78.9秒をマークしており、テンから飛ばしていっても簡単に止まるような馬場ではない。
8日。トレセンニュースでも追い切り速報をたくさんお伝えしたが、それら以外にもお伝えしておきたい追い切りがいっぱいある。まずは
クイーンCに出走予定の
ツヅミモン(栗東・
藤岡健一厩舎)。2コーナーから馬場へ入って、単走での追い切り。
城戸義政騎手(レースでは
M.デムーロ騎手)が騎乗していたが、テンは抑えて、3コーナーあたりから加速する内容。
走っている様子を見ると、スイッチのオンとオフが分かりやすい馬で、首が胴体と水平になって走り出したら、スイッチオン。そこからのラップは優秀だし、最後も軽く仕掛けた程度で鋭く伸びた。時計は6F86.9〜5F67.8〜4F51.8〜3F37.7〜1F11.6秒。全体の数字は遅くなったが、終いは本当に素晴らしい動きだった。
来週のレースを予定している
アドマイヤエイカン(栗東・
須貝尚介厩舎)は前走後ひと息入れているが、前走勝った勢いはそのまま。併せ馬を1秒以上追走して、最後はしっかりと先着する動きで6F81.5秒。これからどんどん良くなっていくはず。
先週の馬場差は「-1.0秒」。今週も全体的な時計の出方は先週と変わらない。よって、今週の馬場差は7日、8日とも『-1.0秒』で記録している。
【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
今週の芝馬場は7日、8日ともに追い切りを確認できていない。一応、今週の馬場差は7日、8日とも『±0.0秒』としている。
ポリトラック馬場の追い切り頭数は先週と変わらず、7日と8日を合わせて30頭ちょっと。一時期に比べると、安定した頭数になっている。先週は少し馬場差に変化が出たが、今週は先々週以前と変わらない状態。よって、7日、8日とも『-1.0秒』で馬場差を記録している。
※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。
(取材・文:井内利彰)