「
フェブラリーS・G1」(18日、東京)
ついに“最後の大一番”が迫ってきた。
川崎記念で交流G1・2勝目を挙げた
ケイティブレイブで、JRA・G1初Vを狙う。今月末で定年を迎える目野師は「こだわっていないけど、獲りたいのはやまやま。出す以上は勝たないと。俺らはそのために仕事をしているから」と力を込めた。
騎手を志し、競馬の世界に入って半世紀以上。調教師に転身して30年が過ぎた。大手牧場やクラブ系馬主が全盛の時代に、個人馬主との絆を大事にして、勝利だけを目指して貪欲に取り組んできた。「なかなかうまくいかないのが競馬。これでいいというのがないから難しい」。今でも騎手時代の夢を見て飛び起きるほど、情熱を傾けてきた。定年後は「もう馬をやることはない。陰ながら応援するだけ」と決めている。
そんな目野厩舎の勢いは、年明けから加速するばかりだ。
若駒Sの
ケイティクレバー、
アルデバランSの
ナムラアラシなどのオープン勝ちに加え、指揮官の70歳の誕生日だった14日にも、名古屋競馬のJRA交流競走で
アイファーフォルテが3馬身差で快勝。今、まさに波に乗っている。
追い切り翌日の15日朝、
ケイティブレイブは栗東の角馬場で体をほぐし、気配の良さを伝えた。「追い切り後も元気。体が柔らかくてすぐにほぐれるから、こうしてずっと元気に使えるんだと思う。あとは一生懸命走ってくれたら」。1番人気で2着に敗れた
ストーンステッパー(97年)から21年。今度こそ、あの時の忘れ物を獲りに行く。
提供:デイリースポーツ