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尾形のプライド最後まで胸に “大看板”と競馬界背負い続けた3代目・充弘氏

  • 2018年02月23日(金) 08時00分
 日本の競馬界に大きな足跡を残した尾形藤吉元調教師を祖父に持つ尾形充弘調教師(70)=美浦=が、今週の競馬を最後に40年以上におよぶホースマン生活に別れを告げる。祖父・藤吉、父・盛次(元調教師)の流れを引き継ぐ“尾形3代目”として競馬の盛り上げに貢献、日本調教師会の会長を務めるなど要職を歴任してきた。ラストウイークは中山、阪神で10頭がスタンバイ。区切りのJRA通算800勝を目指して最後の戦いに臨む。

 大学を卒業後、いったんは一般企業に就職した尾形充師だが、祖父・藤吉師の勧めで競馬界に入り、尾形藤吉厩舎の調教助手になったのは1975年。その偉大な祖父が81年に他界した翌年に厩舎を開業し、ここまで『尾形藤吉の孫』という重圧を感じながらも、真摯(しんし)に競馬と向き合ってきた。

 「やはり“尾形”の名前は私にとって大きな看板でした。ただ戦前の厳しい時代から、祖父をはじめ先人たちの苦労があって、今がある。時代とともに変わってきたこともあるけど、我々は競馬のスペシャリストとして矜持(きょうじ)、プライドを持ち続けなければいけない」ときっぱり言い切る。

 祖父からは「褒められたことはなかった」と振り返るが、JRA歴代最多の1670勝、さらには日本ダービー8勝と空前絶後の記録を残した名伯楽に間近に接してきて、そのスタイルを自然と受け継いだのだろう。重い十字架を背負いながらも、貫いてきたホースマンとしての姿勢がブレることはない。

 グラスワンダーでの98、99年有馬記念連覇など、ここまで積み上げてきたJRAでの勝利は799。「交流重賞のエンプレス杯(09年)をニシノナースコールで勝っているから、自分の中では、もう800勝はしているつもり」と笑ったが、中山、阪神に計10頭を送り込む今週末で、区切りの勝利を達成したい気持ちは強い。

 「もう少しやりたかったという気持ちになるのかなと思ったが、感傷的にはなっていない。案外、淡々としているよ。でも、最後の1頭まで期待して見ていますよ。競馬は何が起こるか分からないから」。勝負師の表情で力を込めて語った。

提供:デイリースポーツ

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